リセット ページ26
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結局Aさんは昨日、誰も部屋に入れてくれなかった。
「はぁ、……。」
「なにをため息ついとるん」
「おぉ、壱馬」
なんでいい大人が2人で寝なきゃなんねーんだよ、と俺の肩を眠たそうにぶっ叩く壱馬。
ごめんて、怒んなって。
「……なんか外静かやな」
「うん、思った」
壱馬はぱっと起き上がって伸びた。
「ほら、着替えてき」
「……Aさん、治ってるといいなぁ」
「んなすぐに治ったら病院なんか言っとらんやろ」
「そうなんだけどさぁ……、」
「Aさんにも言われたんやろ?北人は悪くないって」
俺も北人のせいやないと思うで、と俺の背中を押して部屋から追い出す壱馬。
はぁ、Aさんの部屋でも覗いてみよっと。
今日も入れてくれなかったらそろそろ泣くよ……。
コンコンコン
「Aさん、入っていいですか」
……しーん。
そりゃあそっか、喋れないから。
「Aさーん。入りますよー」
返事ないってことはいいってことだよね、?
着替えてたらどうしよう。
まぁいいか。(良くない By RMPG)
ガチャッ
「……あれ?」
いない。
「……か、かずまぁぁぁぁああああああっ!」
「うるっさいわ!なんやねん!」
「Aさんが!Aさんが部屋にいない!」
「……は?朝ジム行ったんちゃうん」
「Aさんがオフの日にわざわざ朝ジム行くと思う?!」
「ごめん、知らん。行かないんやな」
なんで?
どこいっちゃったの?
「……北人、そんな落ち込むなって」
「だって、……」
「きっとただの散歩やろ」
と、俺らのスマホが鳴った。
Aしばらく帰りません
多分見つけられないので探さないでね
「「……は?」」
……どういうこと?
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作者名:L | 作成日時:2020年4月5日 18時