リセット ページ22
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ホントはエゴサだけじゃないってわかってた。
「俺はこうした方が……」
「ここはこの方が……」
「いや、やっぱり……」
リーダー2人を中心に、全員がしっかり意見を言い合う。
昔のみんなはできなかったこと。
年上年下関係なく、いい意味でぶつかる。
私はその光景を見て、ただただ羨ましかった。
私にはできない。
「Aさんは？どう？」
「……あー、私も昂秀と一緒かな、」
「そっか。じゃあこれは……」
「……。」
やっぱり男同士じゃないと通じないことだってたくさんあるし。
私はいつもそれを性別のせいにして、元の言語の違いのせいにして。
いつも逃げていた。
わかってた。
吉野が何となく気づいていたって。
わかってた。
性別のせいにするのも、言語の違いのせいにするのも、全部私の弱いところだって。
わかってた。
あとちょっとの勇気で全て解決するって。
鍵を閉めて、1人で部屋にこもりはじめて3時間。
メンバーが私の部屋のドアをノックする音も、優しい声も、全て無視して、ひとり寂しくキャリーバッグに服を詰める。
一通り詰め終わって、アメリカにいた時の友達にLINEをした。
Can I stay?
[しばらく泊めてくんね?]
……やべ、お腹空いた。
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コロナ様が猛威を奮う中、アメリカに行くというアホな設定ですごめんなさい。
ちょっと今だけコロナ様の存在を消去させていただきます。
このまま消えてくれたらいいですね。切実に。
吉野パワーで消えてくれないかな……。
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作者名：L
| 作成日時：2020年4月5日 18時
