新マネさん ページ15
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はぁ、まただ。
今度はリングだけじゃない。
ネックレス、……あれ、？
「……は？え、なんで、」
なんで？
吉野に貰ったネックレスがない、
嘘でしょ、？
分かりにくいところに入れといたのに、
なんで？
「Aさんどうしたんですか？」
「っ、吉野、なんでもない。大丈夫」
「……そんな顔してホントになんでもないの？」
吉野は両手で私のほっぺたを包み込んで無理矢理目線を合わせる。
いくら逸らしても、逸らした先に吉野は先回りをする。
「……吉野がくれたネックレスが、」
「っ、ないの？」
「……ごめんなさい、」
どうしよう、みんな見てるのに。
泣きそう。
泣かないって決めてたのに。
どんどん私の目に溜まっていく涙に気づいたのか、吉野はぎゅっと抱きしめてくれた。
「……誰にやられたか分かる？」
「……見てないから、」
「そっかぁ。まぁネックレスぐらいならまたあげるよ」
Aさんは悪くないよ、と優しく頭を撫でてくれる吉野。
こういう時だけ男らしくなるの辞めてよ、……。
「……と、いうことで。」
「「「(……どういうこと、？)」」」
「Aさんのネックレス捜索隊会議を始めます。」
「何言ってんの吉野」
「あのネックレスはっ！俺が今年のクリスマスプレゼントにあげた大切なネックレスなんだっ、！」
……とんだ茶番が始まったぞ。
ごめんね、15人全員巻き込んで。
新マネさんはいないけど。
てか、さっきの男らしい吉野はどこへ消えたんだ。
「誰か、この迷子のネックレスの居場所がわかる人はいませんか」
いかにも深刻そうな顔をして、吉野はスマホに映し出されたネックレスの写真をみんなに見せる。
「んー、わかりません」
「見たことあるけど最近は……、」
「今日の朝Aさんつけてたまでは知ってますけど」
「わかんないっす」
最年少組よ。
君たちはなんていい子なの。
健太なんかもうスマホ触ってるし。
お前中間管理職名乗る資格ないよ。(？)
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作者名：L
| 作成日時：2020年4月5日 18時
