新マネさん ページ13
.
「お先帰りまーす」
「えぇっ!Aさん踊りましょうよ!」
「しょへはまことイチャイチャしてて」
「やですよ、それなら壱馬さんがいい」
「おいまこ!先輩やぞ!」
「ごめんね、今から壱馬とイチャイチャするのは私なの」
「「は?!」」
もう既にイチャイチャしているしょへまこを置いて、私はひとり寮へ。
ちらっとファンの子たちに会ったりしたけど、遠回りして寮に到着。
たぶん私の顔は今ちょっと怖いから、いつもより話しかけられる数は少なかった。
「ただいまー、」
あ、まだ壱馬しかいない。
「おかえり」
「おぉ、ただいま」
靴を脱いでいると、頭の上から壱馬の声がした。
「ん、」
「……ん?」
パッと両手を広げる壱馬。
ハグしてーってことなんだろうけど、面白いから知らないフリ。
すると、思った通りにならない私に壱馬はむすっとして私の手をとってリビングへ。
そして私をソファに押し倒す壱馬。
……壱馬さん、綺麗なお顔が綺麗なオオカミになってるよ。
特にお目目。
「……壱馬さーん、?」
「……Aさんが悪い」
「ごめんて、ちょっと可愛いなって思っちゃって」
「かわいくない」
「ごめん、めっちゃかっこいい」
んー、と唸りながら私をぎゅっと抱きしめる壱馬。
ごめん、やっぱりアンタ可愛いわ。
「……お二人さん、そーゆーコトは部屋でやってね」
パッと声がした方向を見ると、リビングのドアにもたれかかってるLIKIYAさんと陣。
壱馬さん、リーダー2人の圧にも一切動かず。
「っ、壱馬、起きて、」
「……ただ抱きしめてるだけやん」
「「(相当不機嫌だな)」」
リーダー2人は、そっとしとこ、と私に目線を送る。
そして2人でキッチンへ。
……え、ちょっと。
リーダー2人は可愛い女の子を見捨てるの?
オオカミに襲われてる女の子を見捨てるの?
「はぁ、……。」
「壱馬がため息なんて珍しいね」
「俺でもテンション落ちる日はあるわ……、」
んー、と唸って、私の背中にまわす手を強めた。
「「「(これ寝るな。)」」」
「壱馬、眠いなら部屋で寝て」
「……そこまで動く気力ない」
「吉野に怒られるのは私なの」
「んー、大丈夫……」
「ねー、」
「うるさい」
……うん、諦めよう。
「「(いや2人とも寝るんかい。)」」
事件まであと2日____。
.
1436人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:L | 作成日時:2020年4月5日 18時