検索窓
今日:4 hit、昨日:17 hit、合計:384,166 hit

新マネさん ページ9

.









「……なにしてるの」

「吉野で遊んでたの」

「寝込み襲ってたの?」

「相変わらず脳内変換すごいね」



吉野はムクっと起き上がると、私の両手をとって床に押し倒した。


……明らかにいつもの吉野の顔じゃない。オオカミさん。

ちょっとヤバいやつだ。

吉野も一応男だから私よりも力は強くて、起き上がろうとしてもビクともしない。


ちらっと壱馬に助けを求めると、壱馬は電話しながら口を開けて固まっていた。

……とりあえず電話に集中して欲しいかな。


と、ふと腕の重みが無くなったと思えば、吉野は陸に捕まっていた。



「こらほくちゃん、女の子襲っちゃダメでしょ」

「だーってぇ、Aさんが、」

「だーってぇじゃないの。お返事は?」

「はぁい、」

「ん、よろしい」



酔っ払いに助けられるってなんかアレだけど、陸まじでありがとう。

てかここだけ幼稚園ですかってぐらいふわふわしてるよ。



「Aさん大丈夫?何もされてない?」

「あ、壱馬。タクシー呼べた?」

「うん、なんとか。すぐ来てくれるって」

「よかったよかった」



酔っ払い2人が急に静かになったと思えば、また2人して寝始めてる。

ふざけんな、運ぶの私らなんだよ。くそっ。



結局タクシーの運転手さんに手伝ってもらっちゃって、やっとの事で寮に到着。

寮に着けば海青がいるからもう安心。

意外とちっちゃい陸とひょろひょろ吉野を男らに運んでもらって、生き残ってる私と壱馬はそれぞれお風呂へ直行。



部屋に戻ると、やっぱりいつも通り私のベッドで爆睡する吉野。

多分海青がやったな。


まぁ運んでくれたからいいんだけどさっ。

お酒の匂い全身につけて私のベッドで寝ないで欲しかったなっ。(泣)


はぁ、とため息をついて、私は壱馬の部屋へと向かった。



「かーずーまくんっ」

「なーんですかっ」

「入ってもいーい?」

「いーよー」



ドアを開けると、上裸で髪の毛を拭いている壱馬。

服きてないのに入っていいなんて言うなよバカ。



「どしたの」

「吉野が私のベッドで大の字になって寝てるから私寝る場所ないの」

「ふはっ、それで俺の部屋逃げてきたと。(笑)」

「ご名答」



しょうがないなぁ、と昔のツアーTを着てベッドに腰掛ける壱馬。

かっこいいなぁもう。









.

新マネさん→←新マネさん



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (339 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1435人がお気に入り
設定タグ:THERAMPAGE , 吉野北人
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:L | 作成日時:2020年4月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。