スノードロップ

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玲於side




Aの携帯、光ったから偶然見ちゃって、ほんと、偶然で

そしたら亜嵐くんからでさ、明日おしゃれして来てねって

あーなんか誘ってたな、そっか、2人で出掛けんだ

あいつ、俺と以外は男とほぼ出掛けた事ないはずだし

俺のもんでもないけど、なんか取られたような気になって

気づけばそのことばかり考えてる




A「おはよう、あれ、髪の毛セットするのもうやめちゃったの？」


玲於「…まあ、面倒になった」


A「あ！みてみて、このコート新しいの！」


玲於「…ほんとだ、初めてみた。…いんじゃね、似合ってんじゃん」


A「うわ、玲於くんが褒めた、変なの〜」




今日のAは、髪も綺麗に巻いてて

新しいコート着て、雰囲気もいつもと違う

亜嵐くんがおしゃれして来てって言ったから？

亜嵐くんも今日、出かけるから？

なに、ふたりして、なんなの？


その日の2人は、なんか昨日よりも一昨日よりも

仲良く見えて、ここ行きたい、この店も行きたいって

ハナちゃんもそんな2人と楽しそうにしてて

俺、なんか取り残された感すっげえや


そんな日に限って、Aと亜嵐くん5限で終わり

俺とハナちゃんは7限まで




亜嵐「じゃ、俺ら先帰るね！」


ハナ「いいな〜デート、楽しんでね」


A「…デートとかそんなんじゃないよ」


亜嵐「ふは、そうそう、ただの買い物。ね！」


ハナ「そっか。笑 じゃ、楽しんで！」




じゃあねって俺らに手振って出掛けてった2人

後ろから見てても伝わってくる2人のお似合いさ




ハナ「なになに、嫉妬？」


玲於「…ちげえし、Aはただの親友」


ハナ「えー、Aの親友は私なんだけど？笑」


玲於「俺とハナちゃん、二人でいいじゃん。笑」


ハナ「ふは、A人気者だ！」


玲於「…そうだよ、高校ん時からそう」


ハナ「へー、…でも亜嵐、亜嵐は絶対好きだよ」


玲於「…やっぱ？」


ハナ「うん、見てたらわかるでしょ。笑」




一個空けてハナちゃんと並んで授業受けて

もちろん授業なんて頭に入んないし

隣みたらハナちゃんはがっつり携帯いじってるし

なんか今日は先生もやる気なさそうだし

今にも雨、降り出しそうだし

いいことねえなあ、ほんと



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