のうかんしない納棺師 ページ43
私は恐らくイソップ・カールに嫌われているのだろう。原因は思い当たらない。しかし彼の態度を見ればそれは一目瞭然なのであった。
「A、また納棺されなかったの？」
「うん…」
くすくすと笑いながらそういうのは踊り子のツェレ。彼女は細長い手足を緩く舞わせながら私の目の前で踊りの練習をする。今いるのは荘園にある誰が管理しているかはわからない庭園。日当たりがよく穏やかな空気が流れているこの場所は私のお気に入りのひとつだ。
納棺されなかったというのは、先程の試合で私がファスチェを引き、ずっとハンターを牽制していた時のことで、チェイスの途中イソップと鉢合わせしたのだ。彼に標的が向かないかと心配したが躍起になっているらしいハンターは素直にそのまま私の方を追いかけてくる。どちらかと言えばチェイスキャラの私はそのことに安堵しながら、万が一の時は彼が納棺してくれるものだと考えていた。
暗号機は全て解読し終わりゲートが開いた！とのチャットが送られてきた時、少しの油断がハンターにとって絶好のチャンスとなり私はハンターの引き留めるで倒れてしまった。しかしハンターの特質は確か監視者だったはずなのでチャットが飛んできたゲートに向かうにはまだ時間がかかるだろう。
ワンチャン納棺で四逃げできるのでは？と考えたがイソップは私のことを納棺しておらず残念ながら四逃げは出来なかった。まあ勝てたからいいけどね…そう思いながらも少しだけ悔しいのは確かである。
「別に嫌われるのはいいのよ。…いや、そりゃちょっとは悲しいけど」
「ふぅん」
「でも試合に支障をきたすようなことはよくないと思うんだよね…今回は運良くみんな逃げられたけど」
いや、それとも今日のはたまたまチェイスルートに巻き込んでしまったからか？その腹いせだろうか…。
もともと嫌われていると思ったのは彼が全く私と目も合わせようとしないくせに、遠くの方から私を睨めつているのを知っているからである。社交恐怖である彼が他人と目を合わせないのは通常だが、私の場合声をかけてもガン無視される始末だ。一体私はいつ何をやらかしたんだ…？
「そんなに彼、貴女のこと嫌ってないと思うけどねえ」
「ええ？それ、本気で言ってる？」
「勿論。彼の顔を見ればわかるわ」
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フルリ(プロフ) - ここさん» コメントありがとうございます！私も何回もコメントしていただけて嬉しいです…！とても嬉しい言葉をこんなにもいただけて書いている身としては有難い限りです(∩´∀`∩)次回作、公開致しましたのでぜひ！！お読みになってください！今後ともよろしくお願いします！ (2019年10月14日 11時) (
レス) id: d10d29f4b8 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 全部最高でした！！！何回もコメントしてしまうのは初めてです…！面白いのもシリアスなのも言葉選びとか間がすごく好みで、読みやすくて大好きです！！！！次回作公開されたら絶対読ませて頂きます！！お体に気をつけて、がんばってください！！ (2019年10月12日 2時) (レス) id: 73f2a4f0cd (このIDを非表示/違反報告)
フルリ(プロフ) - 月光の狼さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しい限りです。これからもどうぞよろしくお願い致します。 (2019年10月10日 7時) (レス) id: d10d29f4b8 (このIDを非表示/違反報告)
月光の狼 - ﾁ~ﾝ(うわぁーめっちゃ上手ですよ！) (2019年10月3日 22時) (レス) id: 1da65a8f09 (このIDを非表示/違反報告)
フルリ(プロフ) - ミキさん» コメントありがとうございます！ナワーブくん私も推しなので気に入って頂けたようで嬉しいです、、！！もっとたくさん増やしていくつもりですのでよろしくお願いします！ (2019年10月2日 14時) (レス) id: d10d29f4b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルリ | 作成日時：2019年9月24日 20時
