9話 ページ10
及川さんについて話しているとニコニコと本人が近付いてきた。
「やっほートビオちゃん久しぶり〜育ったね〜元気に"王様"やってる〜？」
さっきと…
キャラが違う………
そんなこんなで3セット目が始まった。
練習試合見に来たのに1セットしか見れないとか…
田中さんの威力のあるスパイクや、影山のサーブを繰り出しながら試合を進める。
けど、驚いた。
試合の中盤、いつものように影山がトスをあげる、その瞬間、既にボールは日向の手に当たって目にも止まらぬ速さで相手コートに落ちた。
何……あれ
「ちょっ、ちょちょ、ちょっと！山口くん！なに、さっきの！」
ベンチで待機している山口くんに話しかけた。
「えーっと、影山がボールを見ずに飛んでいる日向の振り下ろされる掌に合わせてトスをしてるんだ」
そんなことが、可能なの…？
すごい、としか言いようがない。
烏野のマッチポイント
及川さんがピンチサーバーとして交替された。
ボールを持ったまま月島に指をさす。
可哀想に……
狙われる。
ピッと高めのトスを上げ、高く飛んでボールを打つ。
影山よりも威力の高い、それでいてコントロール抜群…
「うん、やっぱり。
途中見てたけど…６番の君と５番の君、レシーブ苦手でしょ？」
それは私も思っていた。
月島は基礎はできているけど、安定感がない。
日向くんは素人に毛が生えたような、まさに下の上。
2回連続で狙われる月島。
あと1点で青城が烏野に追いつく
「おい！コラ！大王様！俺も狙えっ、取ってやる！狙えよ！！」
「みっともないから喚くなよ！」
チームメイトが追い詰められたら、取ってあげたくなるよね、わかるよ…
「バレーボールはなあ！ネットの"こっちっ側"にいる全員！もれなく「味方」なんだぞ！」
日向くんが月島の目の前でそう言い放った。
「すごい名言…」
「ああ、あれ田中さんがさっき言ってたことだから」
感動で呟いた私に山口くんが教えてくれた。
全体的に後ろにさがって澤村さんが守備範囲を広げるように変えたっぽい。
それでも、及川さんは端にいる月島のところへピンポイントでボールを打つ。
なんとかして上げる、けど…
相手のチャンスボールだ。
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そう - 続き、楽しみにしてます！ (2020年5月2日 16時) (
レス) id: d89abf58ed (このIDを非表示/違反報告)
雫崎 - 滅茶苦茶面白いです。夢主が強いっていいですよね。物凄くこの作品好きです。更新楽しみにしています。 (2020年5月2日 14時) (レス) id: 95e00064c9 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説を読んでいたら大好きになりました！こんなに短くてごめんなさい！ここから応援しています！頑張って下さい！！ (2020年5月2日 12時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プリン猫 | 作成日時：2020年4月23日 18時
