【ONE PIECE】必要ない人間のはずだった【ゾロ】 (ページ35)

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35話ページ35

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「おまえ、なんであんなとこに_______」

「ゾロォオオオオ！！」

「あ"！？ルフィ！？」

「え、ええ……行っちゃった……」

「あの……大丈夫？」

「え、ああ、大丈夫ですよ」

トビウオ？のような乗り物に乗ったルフィさんが腕を伸ばし、何かを聞こうとしたゾロくんを巻き取って連れて行ってしまった。
展開に追いつけなくてポカンと口を開けている時に、私のマントをかぶっていた看護師さんが婚約者らしい男性と気遣わしげに私を見ている。

天竜人の前を横断しようとしたお医者さんと美人な看護師さんを見た時点で嫌な予感がして彼女にマントをかぶせたはいいものの、まさか私に矛先が向くなんて思っていなかった。

ゾロくんと演技に乗ってくれた女海賊のジュエリー・ボニーさんが奇跡的にいたから助かったけれど、あのままだったらマリージョアを横断するどころか滞在させられるところだった、危ない。

「ペイント銃やっぱり便利だし、補充次第離れよう」

顔を見られた以上、万が一に備えて島は離れた方がいい。
……あと、物語の主人公たるルフィさんと天竜人が揃ったこの島は嫌な予感しかしない。

「……そういえば、シャボンディ諸島って……」

友人が咽び泣きながら言っていた島の名前と、似ているような……？

「大変な事になった！！！
やべェぞ、この町！！この諸島もやべェ！！！」

「〝麦わらのルフィ〟が天竜人をぶっ飛ばしたって！！！
1番GRのオークションハウスで！！！」

「現場にキッドとローもいるそうだ！！」

ですよね〜！！！！

やると思った！というか大将来ると思った！
物語としてもそちらの方が盛り上がるし、当然と言えば当然！けれどここに偶然訪れていた海賊はついでに捕まり、逃げ遅れた一般市民は流れ弾で死にかねない。

絶対安全圏に入れるのは天竜人だけだ、逃げるが勝ち。

海軍駐屯場から1番近いのは60番GRあたり。海兵が真っ先に向かうのは0から10番GRだろう。

天竜人を殴ったとあれば、速さがピカイチの大将黄猿が来る。

「ハァ、ハァ……！なんて、言ってたっけ……！」

ある日、漫画を大人買いして一気読みした友人がぐちゃぐちゃに咽び泣きながら電話してきた。
確か、当時出てた半分くらいまで読んだところでショック過ぎて先に進めなくなったとか。ゾロだけじゃなくて一味みんな大好きな子だからこその理由だったはず……！

「_______あ」

シャボンディ諸島。

ここは、麦わらの一味完全崩壊の場所。