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悪夢 ページ1
一抹の光を見た。
瞬間にそれを手にしたはずなのに、手から光は伺えない。
ゆっくりと被せていた方の手をとって、中を見る。少しくすんだ様に見えるけど、ちゃんと、あった。
そっと胸を撫で下ろした。でも気づいてしまったんだ。
口がある。
それはひどく歪ませ、不気味な程に笑ってる。弧を描いている様な、無様を嘲笑うかの様な。
ひとしきり笑ったかと思えば、今度は目を細めて此方を責め立てる。
何かを言われている訳ではない。ただ、そう感じるだけ。
どうすればいいのかわからなくなって、僕はそれを落としてしまった。
地面に着く頃には、黒く汚くなって、崩れてなくなって、見えなくて。
あぁ、なんで。ぼくの希望はどこ。みんな、どこにいるの。
続く
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作成日時：2024年2月27日 17時
