・・・musimegane94 ページ32
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「あー、今頃Aとりょうはラブラブしてんのかーーー!」
隣の運転席で叫ぶてつや。
「Aの、あの幸せそうな顔。りょうくんじゃないと作れん顔だ。」
「くっそー、俺のちん〇ん見て幸せそうに笑ってた昔のAは何処へ!」
「あははっ、別に幸せそうではなかったけど?」
でも多分、今でもメンバーのちん〇ん見たら大笑いするのがAだけどね。
「俺ら虚しすぎん?リア充の手助けしてるんだよ?」
「確かに。可哀想だよね僕ら。」
「友達だから許される行為。」
ほんと、そういうこと。
「りょうくん、プロポーズ成功するかなー?」
「あ。そういえばりょう、この前名古屋でジュエリーショップ寄ってたの思い出した。あれは結婚指輪買ってたんだな。」
「なんでそこでてつやが勘づかんのか意味わからんけどね。」
りょうくんは僕らの知らんところで着実に結婚に向かって動いていたらしい。
「また寂しくなるなあ。」
てつやが正面を向いて運転しながら言った。
あれ、なんかずっと前の僕にそっくりだ。
結婚の話をAに持ちかけて、勝手に寂しくなったあの時の僕みたい。
しばゆーのこともあったし、結婚といえば僕ら的にマイナスなイメージは少しだけある。
でも。
Aが、それは違うと言ってくれた。
「Aは、岡崎生まれ岡崎育ち。今も岡崎じゃん。大丈夫だって。」
前にAが言っていたこと丸パクリだけど。
「そっか……そうだよね!」
てつやの表情が明るくなる。
「二人の結婚式、楽しみだね。」
僕がそう言うと、てつやも頷きながら言った。
「うん。」
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作者名:糯 | 作成日時:2020年5月7日 2時