【黒尾鉄朗】好きって言っておけばよかった

気づいたら・黒尾 ページ22

ー黒尾sideー



俺のドッキリ(？)は見事大成功





あの後、急に泣き出したA


時間が時間で、人が多く周りの目が痛かったため一旦家の中に入った






黒「あー、取り敢えず泣きやめ」



あ「な、んで、いるの？」



黒「待てなかった」





早く会いたかった、そう言えば、私もと再び抱きついてくる








2年ぶりのその感触に、思わず泣きそうになったが堪える



片手を頬に添え、上を向かせ見つめ合えば照れるA









リップでもしているのだろうか、潤っている唇に軽くキスをすれば歯止めは効かなくなる



2年分の溜まりに溜まった好きを、ぶつけるようにキスをする








段々と火照っていく互いの頬、Aの両目からは生理的にでる涙、荒れていく息








どのくらいしていたのだろうか、よくはわからないが、心は十分に満たされた







黒「なぁ、俺行きたいとこあんだけど」



あ「どこ？」



黒「ひーみーつー」









午後3時になり、電車に乗って目的地に向かう



30分も揺られれば、目的地はすぐそこ







あ「うわぁー！夕日きれい！」



黒「1回来てみたかったんだよなー」






以外に人が少ない浜辺を、手を繋ぎながら歩く


ザザー、ザザー




と一定の音を立てる波






他愛もない会話をしながら、夕日を眺める




100ｍほども歩けば結構端の方に来ていて、人は全くいなかった






その場に2人並んで座る









黒「A、俺の話聞いて」



水平線に映る夕日がやけに明るく見える








あ「・・・・・・うん」






手は、繋いだまま、語りかける

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