出会い ４ ページ5
「続きで採血する？」
寝起きとかふとした時に咳が出ることがあって、アレルギー検査をしようかって
話していた。
翔「いや、次にしようかな・・・俺、やだ・・・」
看「え？先生？」
翔「どうする？」
春「今日がいいと思うわ。かわいそうだけど、次の予防接種もあるし
何回も病院へ来るのもね・・・あなたどう？」
「そうだね、今日がいいね」
翔「じゃあ、父さんがやる？」
「いや、今日は保護者だもん」
翔「ずるいよ〜もう」
看護師さんが「別の先生にお願いしますか」って言う。
翔ちゃんは、「いや、ありがとう。自分でやるわ」って答えた。
「固定に入ろうか？」
翔「ううん、いいよ。待っててあげて。潤ちゃん行こう」
大泣きのまま、翔ちゃんに抱っこされて処置室へ入って行った。
処置室の前で待つ。
潤ちゃんの泣き声と看護師さんの声、翔ちゃんの声が聞こえてくる。
春「考えてみたら、翔ちゃんが診察している姿を初めてみたわ。
親としてはうれしいことよね」
「そうだね〜まさか、弟の診察をすることになるとはね(笑)」
処置室の扉が開いて、翔ちゃんに抱っこされて出てきた。
翔「がんばりました」
「ありがとう」
潤「ママ〜」
春「潤ちゃん、おかえり。いやだったね」
春に抱っこされても大泣きの潤ちゃん。
翔「じゃあ、潤ちゃんおしまいね。
今日は帰れると思うから」
春「これ、看護師さんたちに」
翔「ありがとう、そうだ、人気の自販機があるから
それでジュース買ってあげて」
翔ちゃんと別れて自販機のところへ。
小さい子が大好きなキャラクターがかかれている。
お金を入れてボタンを押すと、そのキャラクターが
動いて、ジュースが出てきた。
泣いていた潤ちゃんも泣き止んだ。
そのまま、ジュースを持ってベビーカーに乗った。
ベビーカーに乗ると「大泣きしました」って顔で眠った。
お家へ帰っても、ぐっすり。
夜、眠れないかもしれないけど、起こす気にはなれなくて
二人でかわいい寝顔を見ている。
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年11月21日 6時
