さと先生 ２ （かず先生のはずだったのに） ページ17
「両親から聞いているんですけど・・・こんなでいいんでしょうか？」
智「いい、いいです。今、急いでもいいことないですから。椅子に座って
お勉強っていうスタイルは、自分が好きじゃないので。
潤ちゃんの満足するまで気のすむまで、抱っこでいいです。
お家でもここでも」
母「入院の影響か、甘えん坊というかママ、パパって姿が少しでも見えないと
だめなんです。
ずっと、べったり一緒です」
智「ラブラブですね(笑)お家だとお話ししますか？」
母「はい、いろいろ。パン、にゅうにゅう、じゅんちゃ、かわいとか。
これ、動画なんですけど」
智先生にスマホを見せた母。
先生は、『これだったら、言語指導いるかな』なんてひとりごとを言った。
思わず、え？って聞き返したら、「いや、潤ちゃんは少しスタートが遅かっただけ
だから」って言ってくれた。
智「お食事も問題ないですか？」
母「はい、でも、食べさせてほしいみたいでお口を開けて待ってます、
自分でやるようにしたほうがいいですか？」
「あと、野菜が苦手っていうかすすまなくて・・・」
智「食べさせてほしい時は、希望にそってあげていいと思います。
野菜も食べる時がきたら食べるから、無理に食べさせなくていいっていうのが
私の考えなんです」
アドバイスをもらっていると、モゾモゾ動きだした潤ちゃん。
「うん？どうしたの？抱っこしてるよ」
潤「ママ・・・」
母「は〜い、誰に抱っこしてもらってるの？」
潤「しょおちゃ」
母の質問に答えたタイミングで智先生のほうを向いた潤ちゃん。
智「あ、潤ちゃんいた〜、おはよう」
潤「・・・おはよ」
小さな声だけど、智先生にあいさつできた。
智「あれ？散髪したかな？」
母「はい、こないだ」
潤「かわい・・・」
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年11月21日 6時
