ぼくたち (ページ49)

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入院　３０ページ49

大地side
大「空くん、にぃきたよー、大丈夫？」
空「にぃ～(泣)、きて～(泣)」
顔を覗き込むと、すごい勢いで俺の首に腕を回してきた。
ずっと、泣いてるから顔がすごいことになってる。
俺が抱っこして桜ちゃんが顔を拭いてあげて、少しずつ落ち着いてきた。

朝起きたら、お腹が痛くて辛かったことや智くんと翔くんに処置されて
痛いし恥ずかしかったこと、看護師さんもいてギュってされたこと。
浣腸だけと思っていたら、智先生に、お尻をぐりぐりされて、とっても
痛くて恥ずかしくて、全然、終わらなかったこと。浣腸もされたこと。
ずっとお腹が痛いのに、マッサージもしたこと。何回もやめてってお願い
したのに、みんなやめてくれなかったこと。
その後、レントゲンもあって、それも怖かったこと。

辛かったことをしゃくりあげながら、俺たちに伝えてきた。
大「そうかそうか、智先生と翔先生にさっき会ったけど、空くん、ちゃんと
できたって教えてくれたよ」
空「ちがうもん、みんなが離してくれなくて無理にやったんだもん(怒)
まだ、お尻もお腹も変なんだもん。もう嫌だよ(泣)」
大「お尻もお腹もまだ、変なんだね。お手洗い行く？」
空「行かなくてもいい」
大「空くん、智先生と翔先生が処置してくれなかったら、どうなるか知ってる？」
空「わかんない・・・」
大「処置してもらわなかったら、もっとうんち出にくくなってね。本当に
ひどくなると、お腹切って処置する人もいるんだよ」
空「空くんもそうなってたかもしれないの？」
大「今日、智先生たちに診てもらわなかったらね。今ね、骨折して、いつも
みたいに動けないから、ぐりぐりして浣腸してもらわなかったら、ずっとお腹痛い
ままだったと思う。我慢できたと思う？」
空「我慢できない・・・ずっと痛いの嫌だもん」
俺に抱っこで張り付いてるけど、(必要な処置だったこと)を話してみた。
思っていたより、しっかり話を聞いてくれて、俺も桜も驚いた。「いやだった、
痛かった」の一点張りかなと思っていたから。
空side
にぃに抱っこしてもらって、お話した。
すごく、辛い処置だったけど、お腹切ることにならなくてよかった。
空「にぃ、お手洗い行きたい」
大「うん、行こうね」
にぃが車椅子乗ろうって言う。
空「抱っこで行く」
大「え～一回、降りて車椅子に乗って」空「いや、抱っこで(拗)」
大「もう～」
もちろん、抱っこで連れて行ってもらった。