ぼくたち

入院　３１ ページ50

大地side
お手洗いから戻っても、ずっと抱っこしている。
お腹もなでて欲しいって言うから、なでなでしながらね。
そういえば、リハビリどうなってるのかな？
多分、潤くんにも連絡してくれてタイミングをあえて病室に
来ないようにしてくれているんだろうな。
でも、リハビリはこれからしばらく、必要だから今日もできたら
いいんだけど。(何かあったら、お休みできるってなると空の
ためにならないよな)
空くんは、やっと調子を取り戻したみたいで
「にぃ〜〜桜ちゃん〜〜」って言いながら、俺の指で遊んでる。
桜ちゃんにもぴったりくっついてね。(やっぱり、高校生じゃない
かも笑)
そろそろ、腕が限界だ。
潤「失礼しま〜す」って潤くんが顔をのぞかせた。
途端に俺にしがみつく力が強くなった。
潤「空く〜ん」って声かけてくれてる。
空「うう〜ん(泣)」まぁ、愛想のない返事だな。
それどころか、首を反対に向けちゃったよ。

潤side
想像通りの反応だ。
潤「一回、大地くんから降りよう。足、動かそうか」
空「降りない・・・ずっと抱っこしてもらうんだもん。
足、動かさないよ」
潤「そうんだ、今日はおやすみ？」
空「ううん、ずっとおやすみするの」
(でたよ、ずっとお休み宣言笑by大地)
潤「じゃあ、今日だけおやすみしよう、せっかく、
シールあつまってきたのにな〜おやすみだったら、
仕方ないな。また明日くるね」
わざと大きめの声で言って病室を出て行こうとする。
空「潤先生、待って」
潤「はーい、どうしたの？」
空「シール、集めてるの。空くん。シール・・・
今日も欲しいの・・・」
潤「集めてるもんね。先生知ってるよ。でも、
どうしたらシール集まるんだっけ？」
空「あんよ、やったら(泣)」
潤「そうだねぇ。あんよ、やったら、シール集まるん
だよね。今日は、おやすみなんだもんね」
空「今日もあんよやる、でも、でも・・・」
潤「おぉ、流石にお兄さんはちがうねぇ。でも、どうしたの？」
空「今日は、にぃたちと一緒がいい」
潤「今日だけだよ。約束できる？
抱っこなしでできる？先生、やっぱりやめるは
聞かないよ」
空「うん」潤「うんじゃなくて、ちゃんとお返事して欲しいな」
空「はい、できる」

潤くん、空くんの扱いがプロ級だな。おまかせしよう。

この小説の続きへ→←入院　３０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す