ぼくたち (ページ24)

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入院　５ページ24

翔side
大地くんたちの考えに感動した。てっきり、付き添うものだと思っていた。
だから、俺もスタッフに病院嫌いが凄いことをしっかり伝えてお願いした。みんなは、「わかりました。任せてください」って頼もしい返事。
多分、１番、嫌われるのは俺。だって、痛いことするのが多いからね。
ふと、スタッフステーションのベビーモニターを見ると、目を覚まして痛がってるみたい。
一応、ノックして部屋へ入る。
「空くん、手術終わったよ。足痛いかな？」って聞く。「足、いたいよう。足ぜんぶいたい。」手術の後、感覚が戻ったか確認するために
ギプスから少しでた指先を触る。「触ってるのわかるかな？」「やめて、触らないで、痛い」って。指先は痛くないはずなんだけどな。
「足、重たいの外して、嫌だ」ってギプスを外してほしいと訴える。「空くん、これは外せないんだよ」ってはっきり伝える。
「今から、痛いの痛いの飛んでいけするよ」っていうと、キョトンとした顔で俺を見てくる。
看護師と2人で、ギプスに注意しながら横を向いてもらって、オムツのテープを外す。「少し、チクっとするよ」ってお尻に痛み止めの注射を
打った。そのまま、モミモミする。「モミモミしないで」って激怒。オムツも交換する。今はしんどくて、排尿に気が付かないみたい。
排尿に気が付かないうちは、まだいいかな。もう、高校生だし、オムツには抵抗がでてくるはず。
「どうして、空ちゃんの嫌なことばっかりするの。もうやめて」ってね。そうだよね。俺昨日から、嫌なことしかしてないからね。
「にぃにとねぇねは？」って聞いてくる。

ちょうど、面会時間で大地くんたち到着しているみたい。処置中だから、廊下で待ってくれている。これもうちの規則。
「にぃにとねぇね、きてくれてるよ」って伝えると、「早くきてー」って。
じゃあ、先生たち行くねって伝えるけど、もう聞いてないね。
「お待たせ」って大地くんたちに伝える。「早速にありがとう」って言ってくれるけど、これうちの病院の普通。病院怖い患者さんね。
しかも、俺と智くんの担当になることがほとんど。
高校生でにぃにとねぇね呼びや自分のこと空ちゃんって、本当に可愛いところあるね。空くん。
でも、大地くんたちに伝えると、普段は、大地くん桜ちゃんって呼ばれていて、自分のことも俺っていうみたい。
けがした日から始まったらしいから、いつもより大分、幼くなって想像以上に不安定なんだなと実感した。