入院 4 ページ23
大地・桜side
それと、空くんには可哀想だけどお世話なる以上、岡田病院の規則を守らせようって決めた。
翔くんも智くんも、優しいし小さい頃から空くんのことを可愛がってくれているから、気遣いをしてくれると思うんだけど、他の患者さんと
同じように、面会時間なんかの規則を守らせようって。完全看護で夜も1人になるから、とても心配だけど「特別にしてもらえる」って分かると空くんのためにもならない。人生の中で貴重な経験をして成長して欲しい。
俺たちも翔くんたちなら安心してお願いできる。反対にスタッフの皆さんには、ご迷惑をかけると思うけど。
「手術、無事終わったよ」って翔くんが、直々に控室にきてくれた。
「今から、病室へ行くね。個室にしたよ」って本当にありがたい。
手術室からストレッチャーに乗せられてでてきた空くん。まだ、よく眠っている。
そっと、ベッドへ移してもらって、3人だけになった。額に傷があって、涙のあと、それに点滴、もちろん、右足のギプスにオムツ。
翔くんがさっき出て行くときに、「おしっこの管は、あえてやめてオムツにしたよ。管抜く時、痛いと思うから」って教えてくれた。俺は、まだ眠っている空くんの頭を撫でて、後は桜ちゃんに任せて家に帰った。
桜side
ノックされて、翔くんと智くんが来てくれた。手術が無事に終わったことを説明してくれた。そして、特例でしばらく家族付き添いの許可を出すねって
言ってくれた。でも、大地くんと決めた通り、他の患者さんと同じようにさせますってお断りした。
2人は、「分かった。責任持って診させてもらいます、スタッフにもお願いしておくね」って頼もしい返事をしてくれた。
この部屋、ベビーモニターがついてるし、防音なんだよって翔くんたちが苦笑いで教えてくれた。
結局、家族が付き添える時間内に空くん、目をさまさなくて次の日の朝に後ろ髪を引かれながら家へ帰ってきた。目が覚めた時、1人は可哀想だから目が覚めるといなと思ったけど、スヤスヤ寝ていた。痛みもでてくるだろうから、とても心配。でも、クリニックでのお仕事もおろそかにはできないから、気持ちを切り替えた。
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作者名:ばるこひめ | 作成日時:2020年9月6日 21時