ぼくたち (ページ21)

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入院　２ページ21

大地・桜side
智くんからの連絡もらって驚いた。2人で岡田病院へ向かう。
病院へ到着して、受付で空がどこにいるのか教えてもらう。救急処置室の前まで来ると、空の大きな泣き声が聞こえてきた。
「痛いやめて、にぃには、ねぇねは？」って泣き叫んでいる。心配だけど、泣いてくれていることに少しだけ安心した。
そして、空に声をかける、翔くん智くんとスタッフの声も聞こえる。みんな優しくしてくれているみたい。
処置室から出てきたスタッフの1人に、俺たちが到着したことを伝える。
そしたら、すぐに翔くんが出てきてくれた。「びっくりしたでしょ。でも、大丈夫だからね。けがは、右足の複雑骨折と
額の擦り傷。あとは、今の所大丈夫だよ」って。
「右足は、複雑骨折だから手術したほうが、治りがいいと思うよ。額の擦り傷は、縫合しなくていいぐらい」
レントゲンも見せてもらった。
2人で何度もお礼を言う。翔くんは、当然だよってさらっといってくれた。
「手術は、早い方がいいから今からやろうと思うんだけど、どうかな？一晩、大地くんたちと過ごして明日の方が空くん
落ち着けるかな？」」って聞かれた。
2人で少し相談して、明日になっても落ち着かないだろうから、「今日、お願いします」って頭を下げた。
「了解」ってとびっきりの笑顔で答えてくれた翔くん。本当にありがたい。
「手術前の処置がたくさんあるから、2人に入ってもらった方が精神的に楽になれるかな？」ってわざわざ気遣ってくれた。本当は家族は入らないのが
岡田病院の規則。患者にとって家族は、いつも安心できる存在であるためにね。
「いや、俺たちいない方がいい気がする。本当に大変だと思うけどお願いしていいかな？」
「もちろん、声が聞こえてきて辛いと思うけど、手術室へ行く前に会ってもらうね。」って言ってくれて、2人でまた頭を下げた。

翔side
大地くんたちに説明すると、「お願いします」って頭を下げられた。空くんの病院嫌いを１番分かっている2人の判断はすごいと思う。