ぼくたち (ページ17)

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大きな赤ちゃん　2人？？　6 ページ17

丸山先生side
手は、動いてしまうと本当に危ないから、大地くんにお願いした。その一瞬もダメだったみたい。
お母さんには、大和くんの顔が見える方から足に触れてもらう。
「ママの手がいい」って言ってるけどね。

「じゃあ、喉は桜先生に診てもらったからいいよ。お耳とお鼻ね」って伝えた。
耳に触れただけで、痛いって言い出した。「まだ、何にもしてないよ」
「でも、痛かったもん」って言うから、「ごめん、ごめん」って言っておく。
耳は、大丈夫。次は問題のお鼻。
実は、検診の時、理由をつけて学校医の先生に、ほとんど診せなかったらしい。
病院嫌いを知らないから、心配した担任の先生が連絡をくれたってお母さんからのヒミツの情報。
だから、お鼻は最後にして念入りに診察。

「お鼻ね」っていいながら素早く両方とも診察。
見事に鼻水、詰まってる。空くん耳で大和くん鼻。本当に仲良しというかなんというか。

一瞬でも俺の手が止まると、「終わり？終わり？」って確認がくる。

「お鼻吸って、お薬入れたら終わり」って伝えると、「お鼻しないで、やまちゃん、１番嫌いだから」
「１番嫌いなんだな。嫌だけど、頑張ろう」って声かけ。やらないとダメな事は分かっているけど、言いたくなるよね。わかるよ。その気持ち。

「大地先生、離してほしい」ってお願いしてる。「離してもいいけど、休憩だよ。おしまいじゃないよ」って言われてる。

お母さんが、「やまちゃん、このままやってもらいなさい」って珍しくキッパリ。

大和side
離してほしいってお願いしたのに、休憩だよおしまいじゃないよって、離してくれない大地先生。山口さんも。
ママまで、「やまちゃん、このままやってもらいなさい」って。誰もやまちゃんの言うこと聞いてくれなくて、余計に泣きたくなってもう、訳が分からない。
１番嫌いな事なのに。
でも、さっきのママの話し方は、次はないよって合図。
合図を無視すると、ママはいつものママじゃなくなって、とても怖い、だから「そのまま、やる」って小さい声で言った。

丸山side
お母さんの一言で、考え直してくれた。
早く、終わらせてあげよう。
「がまーん」っていいながら、吸引した。大号泣の大暴れで、お薬まで入れて終わった。
「終わったよ」って伝える。
本当に安心した顔をしてた。
しばらくは、お家でもお鼻のお薬頑張ってもらおう。

大和side
やっぱり、耳鼻科は１番苦手でいっぱい泣いた。長かったな。でも、丸山先生でよかった。