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確かに痣を上手く利用すれば、上弦に匹敵するくらいの力は得ることができるだろう。





『でも、まだお兄さんとは会わないよ。.....それに、貴方は私がいないと戦えないんだから。』






そう、どれだけ強いといったって所詮は亡霊。
私の体が無ければ彼にはどうすることも出来ないのだ。毎度のように私がそう言うと、彼は苦虫を噛み潰したような顔をして姿を消した。







『ほんとに何しに来たんだろ....』



「カァアァ!!!サッキカラ、何ヲ一人デ喋ッテンネヤ!!!」



『あぁごめんごめん、どの魚がいい?』



「アジ!!!....ト、サバ!!!」



『じゃあ、それを二匹ずつ。』



「はいよっ、毎度ありぃ!!!」




聞き馴染みのある店主の声。
何も言わずにいつも密かにオマケを付けてくれる、優しい人だ。だからその日の献立に無くても、ついつい買ってしまう。

......ハッ!!もしかして良いカモなんじゃ...?




「いつもありがとねぇ。」



手渡されたポリ袋。
最近はコミュニケーションが少ない店もあるから、こういう風に店主と軽い会話を交わすのは細やかな楽しみだ。


お礼を言って店を後にする。





『あ。』





そうだ、今日は刀鍛冶の里にでも行ってみようか。

ちょうど刀の手入れも滞っていたところだし、何せ先日の上弦との戦いでだいぶ刃毀れしてしまった。

お館様の屋敷へ行く時もそうだけど、私は目を閉じても此の色彩感覚で少し見えてしまうから、基本的に大体の場所は知っている。羨ましいと言われることもあるけど、目を閉じても人の感情の色が見えてしまうのは落ち着かないものだ。


知らなくていいことだって、この世には山程あるんだから。

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(プロフ) - まひるさん» ありがとうございます!!休校期間中に頑張って進めたいと思います笑 (2020年5月13日 13時) (レス) id: 320a011c9f (このIDを非表示/違反報告)
まひる - 夢主ちゃんが哀しいくらいに優しかったり、もう一人の子にもきちんと物語があったりととても惹き込まれる内容で大好きです…!!これからも頑張ってください! (2020年5月13日 11時) (レス) id: 0004663b73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月9日 23時

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