いつメンの秘密。

▽srory11 ページ12

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「ただいまー」




母「お帰り、A。

あ、さっきね大貴くんから電話があったわよ〜」





「大貴が…なんて？」



母「後で家いっていいですか？って聞かれたから、OKしちゃったわ！」







笑ってるけどよ、お母さん。


私は、OKしてません。









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「ふふふ〜ん♪ふふふふーん♪」





ベッドで転がりながらスマホをいじる。







「よっしゃ！レアキャラGET！！」








『ゲームばっかすんな、バカ』



ガチャリと扉が開いた音と同時に聞こえた声。









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「人の部屋 勝手に入る方がよっぽどバカ」




大「うるせーよ。」





軽く笑いながら私の回転イスに座る大貴。


そのイスを、くるくるとしながら『用事済んだの？』って緩い声。









「うん、さっき帰ってきた。」





大「いい本あった？」




「私、買ってないよ。」









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ん？




おかしい、おかしい。









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私、大貴に本屋行くって言ったっけ？


いや、言ってないよね？どういうこと？









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「何で私が本屋行ったって知ってるの？」




大「え？」







少し戸惑った様な顔つきで目をそらした大貴。


でも、すぐに元の顔に戻りあっさり言ったんだ。









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『晴菜が教えてくれた。知念と行ったんでしょ？』







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晴菜が…言った。


別に良いよね、私たちは幼馴染みなんだもん。








なんでも言えるから"幼馴染み"なんだ。


私たちには恋愛感情なんて、これっぽっちもない。

大貴もそれを分かっているはずだ。きっと。









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大「…知念のこと好きなの？」









夏特有の生ぬるい風が部屋の窓から吹き込んだ。

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