第1話*本丸乗っ取られた ページ1
*
思えば昔から私の物を何でも欲しがる妹だった。
小学校の頃は服にぬいぐるみに可愛い文房具とまだ可愛いものだったが、中学校の頃には私の友達や好きな人まで欲しがるような人間へと進化してしまった。
私が嫌と言わずに頂戴と言われたらぽいぽいっとあげる人間だったのもあってか、妹は私のものを全部奪っていった。
「お姉ちゃんの本丸、私に頂戴！」
だけどまさか本丸まで欲しがるなんて思っていなかった……いやごめん嘘だわ。一週間前に突然遊びに来た時にするやろなとは思ってたわ。
「お姉ちゃんには悪いんだけど、刀剣男士皆私の方が主になってほしいんだって！だから頂戴！」
「えぇ…」
ごめん意味が分からん。過程がなさすぎる。
あとお姉ちゃんには悪いんだけど〜とか言うなら本丸頂戴とか言うなや。
そう思いつつも私の隣で書類仕事を手伝ってくれる、3年間ずっと一緒に戦ってきた我が初期刀の方を向いた。
「歌仙ー、まりあの方が主になってほしいってマジ？」
「そんな訳ないだろう。少なくとも僕はこんな風流が何たるものか娘よりも風流どころか化粧を全くしようとしないけどこの本丸を仕切る君を比べるまでもない。」
「やった歌仙すき」
流石私の初期刀は違うな。途中ちょっとディスってるけどまぁいいや。歌仙すき。
「と言う訳だ妹君。まだ何かあるなら、政府に通告しないといけないんだが…」
「『濃州関住兼定作、歌仙兼定』」
突然まりあが歌仙の銘、そして名前を呼ぶ。
「ッ、は……!?」
＿＿その途端、歌仙が心臓を押さえて苦しそうに突っ伏した。
「歌仙？…歌仙!?どうしたの!?」
「『貴方は勘違いをしています。』」
「え…？」
まりあの言ってることが分からない。歌仙は苦しそうに顔を上げる。
目を見開き、まりあを三十七人目にしそうなぐらいの殺気を孕んだ睨みを向けていた。
「あ、るじ…早くこの本丸から、逃げるんだ…」
「『貴方の主はそこの女ではなく、私です』」
「嫌！歌仙！！」
歌仙の言葉を聞き入れたくないがあまりに、歌仙の手を握る。それを見た歌仙は、私を安心させるかのように、私の手を握り返した。
「『その女は貴方の主だと騙り、主を殺そうとする歴史修正主義者です。』」
「頼む、逃げてくれ…
僕が、僕じゃなくなり…君を、殺めるま、えに……！」
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「『さぁ、殺しなさい』」
「＿＿＿＿恐悦至極。しかと引き受けたよ。
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ゆきな(プロフ) - よし！妹殺そう！←…あっ！安心してください！痛いのいのじも声に出させずに地獄へ送りますからﾆｺｯ…ﾝﾌﾌ楽しみやなぁ！…これからも無理せずに頑張ってください-w (2019年7月5日 23時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
滅月(プロフ) - ちょぎ…かっこいい…好き… (2019年6月26日 6時) (レス) id: 0b47fc3e16 (このIDを非表示/違反報告)
旅人(プロフ) - コメ失礼します、私の初期刀も文系雅さんだから最初からウルっときちゃいました…読みやすくてストーリーも面白くてとっても好きです！ 続きを楽しみに待っています！無理のないよう、更新頑張ってください(*´ω`*) (2019年6月23日 21時) (レス) id: 3bb4a78592 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっけ - とてもおもしろいです！これからも更新頑張ってください！ (2019年6月23日 14時) (レス) id: ea2e6a2a17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：避雷針 x他1人 | 作成日時：2019年6月21日 21時
