【微BのL】さらさらに【オリジナル】

×4 ページ5

『ども〜』
｢どうも...｣

トイレで初めまして、という稀な対面で。俺達は苦笑いを浮かべるしかない

『あ、ほんとだ。靴下履いてない...』

視線を下に向けると、言っていた通り素足のままでスリッパを履いていた

.........


外で話します?と言っても話題のわの字も探せない。困った...

｢......えと、もう教室に誰もいないと思いますし...屋上にでも行きます?｣

『......そうしよう』

あ、でも俺スリッパ無いんだった...

｢あの......思ってたんですけど...｣
『なに?』
｢体育館シューズも持ってないんすか?｣


...............


『.........今まで何に対して悩んでたんだ...』
｢体育館には...スリッパでは入れませんよね｣

やめろ、それ以上俺の傷を抉ってどうする

はァ、天然まがいなことをしてしまったことに恥を感じた

｢......もしかして、天然ですか?｣
『よく喋りますねぇ...』

会って間もない人にこんなにもぐさぐさ言われるなんて、初めてだよ

......いや、そのなんの悪気もなさそうな顔をしている貴方の方が天然なのでは...

｢靴下忘れたよりはマシですよ｣

あっ......もしかして自覚済み...?

×5→←×3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す