第36話 ページ38
私達は源外庵を訪れ、源外さんに土方さんのX線写真を撮ってもらった。
「なるほどじゃな。この首元にチップが埋まってるようじゃ。”ヘタレオタクタイプ”と書いてある」
「チップ?」
私を除く万事屋3人は揃って首をかしげる。
「天人が一時期、研究開発しとったんじゃ。国民を支配して、反乱を起こさぬようにな。脊椎の脳神経の集中するところに埋め込んで、そいつを骨抜きにするっていう」
「『しとった』ということは……」
「やめたということですよね」
新八くんの言葉を引き取って私が要約すると、源外さんはあっさりと頷いた。
「なんで?」
「うーん、なんつーかな……『数多くね? 国民全員分作るには数多すぎるだろ』って。『せめて攘夷志士の数だけ作る?』みたいな意見も出たんだけど、『だったら殺した方が早くね?』つって。そしたらみんな『あー』つって。それじゃチップはやめよっかっていう話になったそうじゃな」
「わかるぅぅぅ」
まあいちいちチップ作って埋め込むんじゃ手間だから、まとめて殺っちゃった方が楽そうだよね。
「その研究所からいくつか持ち出したヤツがいるって噂は聞いてた。文〇の友達から」
「さすが文〇アル」
「いやなんで文〇……それ以外に情報源ないの?」
神楽ちゃんがウンウンとうなずいてる横でツッコむ。
「それはさながら、ル〇ンが若かりし頃、カリオ〇トロの城に侵入し、ゴート札をぬすみ出し、銃で撃たれてク〇リスに助けられたごとしなのでござるか?」
トッシーのよくわからない例えに、源外さんは「あー、うん」と生返事をしつつ「何言ってんのコイツ?」とうさん臭そうな顔で銀さんに視線を向けた。
「ね? ウザいでしょ? ねえ、そのチップ早く壊しちゃってよ」
「無理無理。だって背骨にチップくっついちゃってんだもん。それ取ろうとしたら近くの神経までガツっといっちゃうからさ」
「えー、なんか手はないの? ヘタレを治す手は」
銀さんがたずねる。
「では、あれをやるしかないな」
源外さんが意味深につぶやいた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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yunami☆彡(プロフ) - 美穂さん» ご覧頂きありがとうございます!楽しんで頂けてとても嬉しいです♪今年受験生になるので更新の頻度が落ちるかもしれませんが、今後ともこの作品をよろしくお願いします! (2019年2月2日 16時) (レス) id: dcfedc9460 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - こんにちは☆凄く面白いです(*^^*)これからの更新楽しみにしてます♪ (2019年2月1日 12時) (レス) id: 8db3d29e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yunami☆彡 | 作成日時:2018年8月21日 8時