検索窓
今日:2 hit、昨日:12 hit、合計:7,129 hit

第87話 ページ9

時は少し前に遡り、Aと総悟が未来ボスを相手している頃。銀時達はターミナル内にいる天人兵をほぼ鎮圧するまでに至っていた。


「っと、こんなもんか」

「見たところ、あと残ってるのはあそこのエリアだけですね」

「万事屋!」


そこへ近藤と土方が合流する。共に戦っていたはずの桂とエリザベスの姿が見えないが、真選組にバレると面倒だからというのが理由だろう。そもそもエリザベスがいる時点でかなり目立っているはずなのだが。


「やはりあの2人は先に行っていたか」

「その様子じゃ、お宅のドS君も向かわせたんで?」


何を察したのか、銀時が含みのある笑いをその顔に滲ませる。


「総悟が一番適任だと思ってな」

「ゴリラのくせに鋭いじゃねーか」


流石と言うべきか、局長(兼ストーカー)なだけあってよく見ているらしい。一方、隣の土方はタバコを咥えると火をつけた。


「しかし、あの総悟が女を調教するどころか、逆に惚れ込むとはな」


ふう、とため息をつくかの如く煙を吐く。その表情からは様々な感情が混ざり合った何かを感じる。


「土方さんも気づいてたんですか?」

「色恋には興味がないもんだと思っていた。仮にあったとして、釣り合いそうなのはチャイナ娘ぐらいしか……」


呼び名が発された途端、皆の視線がその主に集まる。当の神楽は真剣な表情で、静かに首を横に振った。


「私の中でアイツはただのクソドS、それが変わることはないアル。……それに私、ちょっと罪悪感感じてるのヨ」

「罪悪感?」


神楽にしては予想外の発言だ。


「Aは異次元から来たっていうだけで、漫画やアニメが好きな普通の女の子アル。本来は戦うことを知らない一般人ネ」


侍にとって剣を振るうとは人を殺すのとほぼ同義である。戦を知らぬ者には酷だろう。だからこの世界に来たとはいえ、戦わずにいることもできたのだ。


「なのに私は、剣術を教えてもらえって軽はずみに言ってしまった」


刀を持たなければ、Aが人斬りの生々しさを覚え、ショックを受けることもなかった。


「元はと言えばあのドSにケンカをふっかけた私の責任アル。Aを人殺しの道に引き入れてしまったのは、私のせい」

「神楽ちゃん……」

第88話→←第86話


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
236人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , トリップ , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:yunami☆彡 | 作成日時:2022年5月6日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。