愛しい君 [エルキドゥ]

78話 ページ45

オーウェン「にしてもいきなりの激戦だったな」

『僕″は″ね』

オーウェン「俺もな！？」

『グサッといきそうだったのに？』

オーウェン「……」

『ま、別にいいけどさ。とりあえず結界貼り直しときなよ、ギルはいつも斜め上な行動するから。いつまた来るかわかんないよ〜』

オーウェン「やっぱり英雄王は強いのか？」

『うん、少なくとも僕はギルに勝つなら一対一じゃなきゃ勝てない、それはエルキドゥも同じ。昨日の状況で戦闘続けてたら間違いなく負けてたよ』

オーウェン「ならまずはあの2騎に対する対策を考えるのが先か」

『そうしたいけど、他のサーヴァントにも警戒しないとね。僕ら3人はお互いの真名、宝具、スキル、弱点を知ってる。お互いに知ってるなら早々は近づかないと思う…特にエルキドゥはね。マスターの方も中々慎重なタイプみたいだったし』

オーウェン「…お前随分とこの聖杯戦争やる気だな」

『………どうしても、叶えたい願いがあるんだ』

オーウェン「…」

『けどそれは僕だけじゃない。他のマスターやサーヴァントも願いがあるから召喚に応じた、なら死に物狂いで来る。それに全力で殺り合うのが筋だと思うから』

オーウェン「そうか、お前にはちゃんとした願いがあるんだな」

『マスターは願い無いの？』

オーウェン「……」

『この質問だけは答えないよね。ま、聖杯勝ち取った時に分かるからいっか』

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