泣いた先の向こう [鬼滅の刃]

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『…鬼斬りになりたいの？』

女の子「駄目かな…」

『駄目ではないけど、あんまり良くないかな。幸せに遊んで、幸せに暮らした方がきっと楽しいよ？2人は兄妹じゃないよね？』

女の子「うん！大きくなったら結婚するの！」

男の子「僕のお嫁さんに来てくれるんだって！」

『そっか、じゃあ仲のいい夫婦になるね』

女の子「うん！」

男の子「お姉ちゃん！また遊んでね！」

子供達は手を繋いで走っていった

『お嫁さん…』

幼い頃、同じ様な事を言われた

[僕のお嫁さんになって…！]

[私が？お嫁さん？]

[絶対、ずっと一緒に居るから！]

[お嫁さんになったら、″小芭内″とずっと一緒にいれる？]

[うん！絶対、約束する！]

[……]

[やっぱり、嫌か？]

[私で、いいの？]

[″A″じゃなきゃ嫌だ！こんな俺だけど…]

[…そんな事ないよ！じゃあ、お嫁さんになる！]

昔の事を思い出し、少し自嘲ぎみに笑いそうになった

『綺麗さっぱり忘れくてちゃって、お前から言ったんだぞ…小芭内』

伊黒「泣咲」

『！』

名前を呼ばれ振り返ると

そこには今しがた思い出した彼

『…伊黒か。何だ、今日は非番か？』

伊黒「あぁ…その袋は何だ？」

『おはぎだ。最近食べれてなかったから、貯め食いしようと思って……一緒に食べるか？』

伊黒「は？」

『折角会ったんだ。何かの縁と思って、たまには茶でもしないか？それとも、甘露寺じゃないと嫌か？』

伊黒「何故そこで甘露寺が出てくる？」

『お前甘露寺にベタ惚れだろ。丸わかりだ』

伊黒「……」

『家はすぐ近くだから、たまには上がっていけ』

伊黒「…泣咲がいいというなら」

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