十六話 ページ19
「小さい頃からスクールでな
ポジションは…殆どエイトかロックでやってた」
荻「アザミンデカイもんね」
「始めたのは何歳の頃か覚えてねぇ
覚えてるのはTVでラグビーワールドカップを見て
俺もあんな風になりたいって思ってた事だけだ
スクールに入って…5,6年経った頃かな？
凄え上手い奴が入ったんだよ
その時の俺は思い通りのプレーが出来ず焦ってた
何をやっても上手いこといかなくって…
…小さい頃は大人しくて何をやるにも消極的だったが
ラグビーに関しては違った
積極的に攻撃に参加するタックル人間だったんだよ
…今思うと笑えるよな
その焦りを全部タックルに乗せていた
…そうしたらある日
紅白戦で先輩を怪我させたんだよ。…レギュラーの先輩だった
幸い近い日に公式戦はなかったし
周りのみんなもラグビーに怪我は付き物だって言った
…怪我した先輩も確かそう言ってたよ」
走りながら目を伏せて話すアザミン
「…少なくともその時までは平和だったと思う」
その目は何処か遠くを見つめている
「…その後は違う先輩に怪我を負わせてしまった
前は軽い脱臼だけで済んだが今回は骨折
皆の血の気が引いていくのを感じたよ
…それと俺も急に手足が麻痺したように動けなくなった
俺が…先輩を何メートルか吹き飛ばしたからな」
荻「…？！」
もちろんラグビーは危険なスポーツで
脱臼や骨折は無いとは言い切れない
でも人を吹き飛ばすタックルはあまり聞かない
「…自分でも分からなかった
そこまで力を入れたつもりは無かったんだよ
それなのに…あまりにも軽く先輩は吹っ飛んだ
…そのときからだ。俺がスクールの中で浮き出したのは…」
荻「…それだけ、で…？」
「…あくまでそれがきっかけだっただけだ」
アザミンは悲しそうな顔をして
自分自身を嘲笑している
「…そろそろこの話は終わりだ
そろそろ家族が心配する時間だからな」
一番最初に会った時からは想像出来ないような柔和な笑みを浮かべる
仲良くなった今だからこそ分かる
アザミンは相当無理して笑っている
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九瑠璃＠舞流(プロフ) - 楓さん» ありがとうございます！そんな事を言ってもらえるなんて光栄です！パスワードはryou1120です！気に入ってもらえるかは分かりませんが…（苦笑 (2017年10月15日 20時) (
レス) id: 7847cbec94 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 初めまして。九瑠璃@舞流さんの作品にとても惚れ込みました!!これからも、がんばってください。突然ですが、【テニプリ】神奈川の強豪校【男主】のパスワードを教えてもらいたいです!! (2017年10月13日 20時) (レス) id: bfddf009d4 (このIDを非表示/違反報告)
九瑠璃＠舞流(プロフ) - ラハルさん» 返信遅くなりました…！そう言っていただけると嬉しいです！ 私もAO!!男主小説が少なかったのでこの小説を始めました これからも宜しくお願いしますね！ (2017年3月21日 22時) (レス) id: 39afc5e5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ラハル(プロフ) - 面白かったです！私もオールアウトの小説を書かせていただいてるのですが、男主の小説は見たことがなく気になって読んでいたらいつの間にか一気読みしてしまいました……これからも頑張って下さい！ (2017年3月20日 15時) (レス) id: a67c8f74a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九瑠璃＠舞流 | 作成日時：2017年3月15日 16時
