＊〈番外編〉 ページ14
これは聞いても聞かなくてもいい番外編。
出来心で作りました。
＊
…………………………………本の本性。
それを読み取るのは、簡単なようで難しい。
と、云うのも本の本性なんて書いた本人にしか解らないものばかりだ。むしろ、そんなもの意識してたらキリがないし。
そう、人間はあまり物に意識を移さない。
だからだろう、
ぼんやりした視界の中、
学校らしきところにいるなんて。
『……いやなこった』
こんな所に長いこといたら気が気じゃないよ。
っていうか学校に来た覚えなんてないし。
私はこんな所じゃなくて…あれ？
私ってどこに居たんだっけ？
いや、皆に会わなきゃ。
そうだ皆ならきっと解るはず。
…皆？
皆って誰のことだっけ？
ぐるっと突っ立っている廊下を見渡してみると、桜の花びらが空中を漂っている所だった。
何故か一部の花びらが見えないけど。
近くの教室には学徒がいっぱいいた。
何も変なところはない、ここは学校だ。
そ…っか、学校に登校したんだっけ。
きっと寝ぼけていたに違いない。何してたんだか。
『…早く教室行かなきゃな、遅刻したくないし』
背負っていた鞄を背負い直して廊下を進む。
それがいつも通りと信じて疑わず。
何か大きなものをポッカリ落として来てしまったような虚無感を覚えたのには少し首を傾げた。
私は、一体、何を…落として来たんだろう？
次の瞬間、後ろから声がした。
機械音にも似た声だったのにもかかわらず、聴き慣れているような感覚を覚えたのは何故だろう。
「…………ミ………タ」
『…何か用ですか？』
不思議と背筋が凍るのは何故だろう。
何で私はこの声に敵対心を抱いているのだろう。
何で何で何で。
「……………ミツケタ」
…何で、何も思い出せないんだろう。
思考を止めたらいけないと解っているのに、
何故か謎の憂鬱感が襲って来た。
何もしたくない。
この思想も止めてしまいたい。
思想を止めて、楽に…何もせず…
それってまるで…
死ねって云われてるみたいじゃないか。
「おーきーろーーー！！！」
『ぬぉぃやぁ！！！！』
「…大丈夫ですか？酷くうなされていましたが」
『アカ君…アオ君…か』
「なんだよー！不満かー？！」
『違う、違うんだけど…
何かちょっと…新鮮な気がして』
謎にホッとした。
…可笑しいな。
確か…変な夢だった気がするんだけど…
どんな夢見てたんだっけ？
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結愛 - 文アル歴早三年このお話お気に入りになった (2023年3月18日 22時) (
レス) @page9 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
法蓮草(プロフ) - 最中さん» わー！！ありがとうございます！！！これからも精進していきたいと思います！！ (2018年8月27日 22時) (レス) id: 6397094652 (このIDを非表示/違反報告)
最中 - 文アル最近始めたんですけど、この小説好きです！これからも頑張って下さい！ (2018年8月27日 1時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
法蓮草(プロフ) - 下野月さん» わー！ありがとうございます！！これを励みにもっともっと頑張ります！！(°▽°) (2018年5月15日 14時) (レス) id: 6397094652 (このIDを非表示/違反報告)
下野月(プロフ) - いつも読ませてもらってます！法蓮草さんの書く小説は本当に大好きです！これからも頑張って下さい！ (2018年5月15日 13時) (レス) id: 18e714d719 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：法蓮草 | 作成日時：2018年4月6日 21時
