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10話 ページ6

伊野尾side

大「ねぇ!!伊野ちゃん!!」


伊「…」


大「伊野ちゃんってば!!」


伊「ふぁ…?」


ぼーっと山田とAちゃんのやり取りを見ていたら、いつの間にか上の空だったようだ。


大「伊野ちゃんいくら呼んでも返事してくれないから俺のこと嫌いになったのかと思った…」


大ちゃんのうるうるとした目を見つめると、恥ずかしそうに頬を赤く染める。


大「そ、そんなに見つめないで!!///」


咄嗟に顔を手で覆う大ちゃん。


かわいいなぁ大ちゃんは。


ぎゅーっと抱きついてやると、手を腰に回してくれる。


可愛い彼女だ。


山「おい、伊野尾ちゃんと大ちゃん。
なにリビングで堂々と抱きついてられるんだよ、このバカめ!」


伊「んぇ、ダメなのー?」


山「皆がリビングで寛げなくなるだろ!
ほら、見てみろ。皆部屋に戻ったし」


大「察してくれたんだよきっと!
それはそれで嬉しい!」


山「なに開き直ってんだよ童顔」


伊「大ちゃんに、なんてこと!」


山「うるせぇきのこ!!」


伊「んぐ…」


痛いところを突かれた俺と大ちゃんは、背中を丸めて部屋へ戻った。


〜〜〜
山田side

あのバカップルは部屋に戻ったし、俺も部屋に戻ろ。


ガチャっとドアを開けると、丁度Aが居た。


山「あ、ごめん。」


あ「いえいえ…。ちょっと水飲みたくて、、」


山「そっか。」


Aは目の下にクマを浮かせていた。


あの部屋の過酷さは俺も知ってる。


隣の部屋が伊野尾ちゃんと大ちゃんだからね…。


山「寝れないなら俺の部屋使ってもいいよ」


あ「へ??」


山「あ、いや、あの部屋あんまり寝れないだろ?…もしかして俺の部屋で寝るの嫌…?」


あ「そ、そんな訳!!ありがとうございます!使わせていただきます!」


ニコッと俺に微笑みかけたAはホントに可愛かった。


あ、…ダメだダメだダメだダメだ!!


俺には知念っていう可愛い彼女がいるんだ!!


何度もそう言い聞かせてるのに…。


Aのあの笑顔が頭から離れなかった。


Aが笑う所もAが悲しい顔をしてる時もAが少し照れてる所も全部愛おしい。




なんて思ってしまう。




こんなこと考えてないで知念の所に行こ…。


俺の部屋はAが使ってるし。


ニコニコした表情で知念の部屋へ向かうと、知念が自分の部屋の前でしゃがみこんでいた。


山「どうしたの?」









知「ねぇ…僕だけ見てよ…」


知念は、震えた声でそう言ったんだ。

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くるねん - 続き楽しみにしています! (2017年6月29日 12時) (レス) id: 7f019232b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のどか | 作成日時:2017年4月8日 16時

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