家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ33)

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12:00

みんながいないと起きるのも遅い

ふと携帯に目をやると大量の連絡が

イエナヌナ!おはようございますっ!僕は今から撮影なので頑張ってきます!!

ファンヒョンジンヌナ～?起きてる?現在8時半!ヌナのヒョンジナは今からかっこよくなってくるよん!

ハンサムA～ヌナ～!ヌナの輝く宝石ハンが朝をお知らせするよっ☆

リノ起きろ。

『リノだけ淡白すぎない？』

とはいえ、メンバーから送られてくるメッセージはどれも可愛く、見ていて自然と口角が上がる

『ん、兄さんからなんか来てる』

パボ兄貴Aちゅわん今暇?

Aさっき起きたけど何?

パボ兄貴よく眠ってて素晴らしい!昨日から皆の現場に俺も居るんだよ～

Aへぇ、そうなんだ!皆のこと宜しく頼んだ!私は二度寝しちゃう

パボ兄貴待って!寝ずに電話出て!

その後秒でかかってくる電話

『んん～何？？急にどうしたの？撮影中でしょ？』

「Aちゅわん！お兄ちゃんだよ～っ！ちょっと用事が出来てさ！」

『何？どうしたの？』

撮影現場から電話してきてるせいか後ろからガヤガヤと声が聞こえる

「撮影で使うはずのカメラのレンズが1セット足りなくて…多分事務所なんだけど生憎今事務所に手が空いてる人が居なくてさ」

『……寝るね私』

「あぁん！待って待って！最後まで聞いてっ！」

『どうせ、届けに来てでしょ』

「ううん」

『えっ、違うの？』

「Aちゅわんはもう届けに来ないといけない立場にあるよ」

『は？』

「ベランダから下の駐車場見てみ。」

兄さんに言われた通りベランダから向かいの駐車場を見ると明らかに大きめのバンが停まっていた

『おい。パボ兄貴』

「もうレンズはそこにあるから☆」

『じゃあ私が行かなくても運転手さんが届ければいいのでは？』

「それはそれ！これはこれっ☆ 10分以内に乗ってね！じゃないと撮影押しちゃうから！」

『ちょ！えっ、待っ……切られた』

なんだアイツ意味わからなすぎだし……

『いや、一旦考えるより皆のお仕事優先！！！』

これでもか！とゆう早さで服を着替え薄くメイクをしてカバンと机に置いていたミニスンモを鷲掴んで家を出た