【wrwrd！】前世の身体能力やら知識やらが今世でも引き継がれた件について

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ゾムは前世で隠密行動を得意とし、狭い場所に上手く隠れることを特技としていた。

きっとひとらんは気づいている。

俺が天井に潜んでいて、どこにいるのかも。


「おい、みろよあれ。」
「ゾムなんで天井にいんの？」
「てか空気やばい」

……ギャラリーが増えてきた。

そろそろ終わらせようかな。

頭から床へ降りるように天井をける。


ht「まだ気配消し切れてないよ」

ひとらんにひらり、と避けられ後ろを取られる。

このパターンは何回も経験してきた。

左から来た後に上から、だ。

なら、

zm「ひとらん、他のパターンも用意しとき？」

上に飛び、上半身捻って剣をぶつける。

お互いに距離をとる。

ht「覚えてたんだ。」

zm「何回もやられとるしな。」

ひとらんが一気に間を詰める。

そして、2回剣を振るった。

1回目は避けたものの、２回目は腕に食らってしまった。

血が垂れる

「え、血？」
「あれ木刀だよな？ぱっくりいってんで。」
「あぁ、畳が……修繕費……」


ht「ごめん、後で包帯貸すね」

zm「はいはーい。」

やられたらやり返す。それが俺らの中では常識。

ひとらんの前まで走り、直前で飛んで裏をとる

剣はひとらんの頬を掠った。

ht「顔の傷って目立つよね〜」

zm「すまんな！」

そのまま2人で攻防戦を続ける。

部活終了のチャイムがもうすぐ鳴ってしまう。

決着を付けるために大きく踏み込み、ひとらんの首を躊躇いもなく狙う。


ht「終了。だね」

俺の剣はひとらんの首に当てられている。

でもそれと同時にひとらんの2本の刀はクロスするようにして俺の首を挟んでいた。

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