三百六十四通目 ページ15
未だに尋問が続けられ、そろそろ焦りを覚えてきた頃
八時頃にここを訪れたというのに、もう十時になっていた
ふと扉から、コンコンというノックの音がする
場違いなそれに検問官すらも驚きながら、二人で扉をみやると
「失礼します……今件の女からその、市長が直接話しを聞きたいと」
現れた役員のような男がそういったのに、Aは目を見開いた
まさかこの市の長が出てくるとは、という驚愕と
何故わざわざ出てくるのだという疑問
確かに麻薬密売の可能性は重要なことだろう
それは市の運営にすら関わる案件なのだから
しかしこんなことは、通常警務に任せるはずだ
それなのに一体何故
「……女、行け」
先程まで尋問を行っていた男が、Aの両手首に枷をかける
一瞬、鏢を隠し持っているがバレるのではと心配になったが、そんなことはなく
中々に呆気無く部屋を追い出され、さきほどやってきた職員の後を追った
「市長って、どんな方なんですか？」
無言の時間がなんとも居づらくて、思わず話しかける
目の前を歩く彼は軽くこちらをみやると
「とても素晴らしい方です。お世辞抜きに」
と、答えてくれた
自分が女だから油断をしているというよりも、単純にこの人は根が優しい人なんだと思う
彼の返答にふんふんと頷きながらも、考えた
彗星のごとく現れた正体不明の優秀な市長
話しようによっては無実であると認めてくれなくもなさそうだ
歩き始めて数分もしないうちに、市長室と書かれた部屋の前までやってくる
質素な作り
自分を鼻高ぶってる人がいるわけではないのは確かだろう
「失礼します、市長」
職員の男がノックをすると、扉を開き
「入れ」とでもいいたげに目配せをしてきた
言われなくても交渉をするために入るのだが、文句は垂れずにおいて
一応自分も「失礼します」と述べると、部屋に踏み入る
はてさてそのご尊顔を拝んでやろうか、と──
「え、アルマさん？」
そこにあったのは、かのメイド長
アルマ・クローレンスその人の姿だった
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萌木 - もしかしたら意図的で、この先の話を読んでいないのでそんなに偉そうに言えないですし、このコメントが届いているのかもわからないですけど、 三百七十六通目の最後、兄さんはヴィルヘルミナの名前しか知らない筈です。 ご確認お願い致します。 長文失礼致しました (2022年7月8日 17時) (
レス) @page27 id: 7b477ee6df (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 心の中で盛り上がってまいりましたと踊っています。主人公がうっに再会できること心より楽しみにしております。 (2020年1月22日 23時) (レス) id: 204dfe46bb (このIDを非表示/違反報告)
歌い手総推し！&外資系と書記長寄りの箱推し！ - とうとう運命の瞬間が…！niさんと夢主ちゃんはどのような反応をするのか…楽しみに待っています！ (2020年1月22日 13時) (レス) id: 6e4f801f19 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 茶葉さん» （コメントの検索避けありがとうございます）二人の関係がどう動くのか……夢主の運命は……どうぞ楽しみにお待ちください (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - しゅがーさん» そろそろ�修砲眛�りますし、物語は展開を続け……この質問が一体どうなってしまうのか、ご期待しつつお待ちくださいな (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
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