三百九十九通目 ページ50
我々国の外れの外れ
人里離れただだっ広い平原には、士官候補生育生の軍学校が在る
女人禁制とはされていない故に、Aでも入学することは可能だ
女性が多いというわけではないけれども
そこは基本、一年中いつでも入学申請を行うことが可能だ
そしてそこで功績を上げれば、城に趣き、実際の軍指揮官となることができる可能性がある
今Aにできる、軍に帰るための最善策が、これなのだった
商人として国の中央区画へと赴くことは、勿論できるだろう
しかしあくまで商人であり、城に入ることはできない
故に、地道だがここからスタートする他ないのだった
「──兄さん。私と兄さんの旅は、もう、お終いです」
泥に塗れた顔で、Aは笑った
清々しいほどの笑顔で
「私には、やることができてしまったので」
この言葉の真意を、兄さんは理解していないだろう
それでも構わない
だがきっと彼は、このお願いを断ることはないはずだ
間者ならば、情報収集できる可能性を取りこぼすことはないだろうから
きっと彼は我々国をめぐり、国情をかき集めるはずだ
──我々国の路店商人を名乗っていたのだから、少なからず情報はもとより持っているだろうけれども
この機会を逃すとも思えない
故の、提案である
「……ええで。まぁ、多少なりとも寂しくはあるけどなぁ」
「我々国まではまだ旅も続きますし、お許しくださいな」
「──大体、一週間ぐらいやな。長いか短いかわからんわ」
そうしてやがて、夜も明けて
旅を続けた二人は、一週間の半分も行かず──たったの三日程で、軍学校が付近に在する平原へとやってきた
もとより兄さんは、我々国に向かうべく泥濘の中を進んでいたのだから
結局目的地は変わっていなかったのである
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萌木 - もしかしたら意図的で、この先の話を読んでいないのでそんなに偉そうに言えないですし、このコメントが届いているのかもわからないですけど、 三百七十六通目の最後、兄さんはヴィルヘルミナの名前しか知らない筈です。 ご確認お願い致します。 長文失礼致しました (2022年7月8日 17時) (
レス) @page27 id: 7b477ee6df (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 心の中で盛り上がってまいりましたと踊っています。主人公がうっに再会できること心より楽しみにしております。 (2020年1月22日 23時) (レス) id: 204dfe46bb (このIDを非表示/違反報告)
歌い手総推し！&外資系と書記長寄りの箱推し！ - とうとう運命の瞬間が…！niさんと夢主ちゃんはどのような反応をするのか…楽しみに待っています！ (2020年1月22日 13時) (レス) id: 6e4f801f19 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 茶葉さん» （コメントの検索避けありがとうございます）二人の関係がどう動くのか……夢主の運命は……どうぞ楽しみにお待ちください (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - しゅがーさん» そろそろ�修砲眛�りますし、物語は展開を続け……この質問が一体どうなってしまうのか、ご期待しつつお待ちくださいな (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
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