三百六通目 ページ7
この人は過大評価しすぎていると、Aは心底思った
確かにAは、自分で言うのもあれだが頭が回ると思っている
しかしその頭脳も、誰かの代わりに過ぎないのだ
誰かが取りこぼしたものを、修正して、さもありげに示しているだけなんだ
──Aは、自分のそういうところが嫌になる
自身が幹部となる要因となった政策だって
【税を上げる】という、土台があってからこそなのだ
その土台があったから、Aは諸要項を提示することができた
戦争記録についてだって
【○○という案をとった】という前例、及び失敗例があったから
今になってどうすればよかったなどという、後の祭りのようなことを付け足しているだけなのだ
全て全て、Aの独力ではないのだ
──だから、兄さんの拡大解釈は、何処かひっかかってしまう
「私は、そんなにすごい人じゃありませんよ」
──ポーションだって
くられ先生が幾らか開発した前例が、あったのだ
Aはその原理を考えて、その制作の根をひろげただけに過ぎない
よもや盗作と言われても、過言ではないのだ
それを我が物顔で、こんなのを作ってみた、だなんて
失礼極まりない行動、きっとくられ先生も鼻についたことだろう
「……私に、天命なんてありません。あくまで私は、ただの学生に過ぎないので」
今では、学生ですらないのだけれども
先生の助手であり、まだまだ未完成な力を持っているだけ
武器の扱いに手慣れていなければ、よもや抵抗すらできまい
「──そか。でも、協力は惜しまんで。その武器はやるし、この一週間、稽古だってつけたる」
だからできれば、諦めないでほしいわ、A
そう呟きながら、紫煙を吐き出す彼は
──何故か、泣きそうな顔をしていた
理由は、わからない
わからないけど、何故か
Aの心は、痛かった
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みたら士(プロフ) - 名無しの××さん» ありがとうございます……適度に休憩しつつ更新させていただきます、お待ちください！ (2020年1月3日 23時) (
レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの×× - この小説が大好きです。大変だとは思いますが更新頑張ってください。応援しております。 (2019年12月29日 15時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 妖那。さん» ついにですね……でももう少しで�柴�りそうになっちゃいました。ご心配ありがとうございます、ゆるりと更新していこうと思います (2019年12月22日 21時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - ブンブンさん» 満を持して登場です、続編来ちゃいました (2019年12月22日 21時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
妖那。(プロフ) - ついにVIIですね…!体調を崩さない程度に更新頑張って下さい！ (2019年12月20日 22時) (レス) id: 4a3820ee7b (このIDを非表示/違反報告)
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