十二層 ページ13
どうしてこうなった
どうしてこうなった
どうしてこうなった？！
「どぞ」
「ありがと……う」
そういってショッピ君は、助手席の扉を開いて私を招いた
黒塗りの、見ればわかる高級車
傷一つなくて新品同様のそれは、私が乗るには不相応がすぎる
しかし、ショッピ君なら
無愛想で目が死んでいるけれども、彼の容姿は月並みもは言い難い
──無愛想で、目が死んでいるけれども
そんな彼が私にこんなにも優しくする理由は、この母親似の見た目のせいだろうか
──いいのか悪いのかわからない
それはとりあえずとして、私は成り行きでショッピ君の車に乗り、家まで送ってもらうことになってしまった
私の家までの距離はほどほどあり、車ならば二十分ぐらいだと思われる
それまでのあいだ、気まずい車内にいなくてはいけないのだ
車に乗るのは嫌いじゃない
流れていく外の景色をただ無心で眺めているのは好きだし
鬱蒼と茂る木に囲まれた山の道を走るのは、なんだか懐かしく感じてわくわくする
運転はできない故に、誰かが運転する助手席や後部座席に乗ることしかできないのだけれども
免許を取ろうとは思わない
運転していたら、景色を見るためにと車窓へ目を向けることができないから
そう思いながらに、私は視線を外へと投げた
だんだんと眠くなってきて、先程までむりくりこじあけていた瞼が重く感じる
「……寝てもいいっすよ。着いたら起こすんで」
「ん……じゃあ……お言葉……に、甘え……て」
その後、無意識ながらに何かを口にした気がする
でも既に私は眠りの中に沈みかけていた
だから、自分が発した言葉も、それに対する彼の反応も
何も理解していない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 981人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
檸檬 - いい具合で狂ってますね！途中で止まっているのが少し残念だけど…。ここのショッピくんどストライクです。ありがとうございます。これからも応援しています！ (2021年5月23日 10時) (
レス) id: 1448aeacc9 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - ごちそうさまです。。。もうまじ好き (2020年12月19日 21時) (レス) id: 632d6e91bd (このIDを非表示/違反報告)
ふりー - しょっぴくん好きだから普通にごちそうさまです (2019年8月29日 5時) (レス) id: 359e27e111 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - このロリなんちゃらに言って上げてください……「いい精神科、教えてあげますよ」と……………これからも頑張ってください！ (2019年8月7日 3時) (レス) id: 0de8f1fb11 (このIDを非表示/違反報告)
*空月白/白猫* - いやーもうどこの畳屋でしょうか…たしかロリなんちゃらって言うんでしたっけねぇ…もう分かりませんよ。あっはっは。頑張ってください！ (2019年8月1日 15時) (レス) id: 3c38dcb0f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みたら士
| 作成日時：2019年7月30日 18時
