百八十二通目 ページ33
「そんなごっちゃごっちゃ話しとったら、会話終わらんわ。ご飯冷めちゃうめう。シッマは何が言いたいん？」
先程から席に座って、餌を求める小動物のような目で並べられた食事を見ていたオスマン
延々続きそうな三方のはなしあいに苛立ったように──お腹が空いているのにお預けを食らっているのがムカついたように──割り込んできた
仕切るようにコネシマを指差すと、コネシマはしゅんと肩をおろして話し始める
「実はな、後から、A結構血出てたって聞いたんよ。もしかしたら結構深く行ってしもて、A痛かったかもおもたら申し訳なくて……」
「ふむふむ。それで？」
「苛立ち込めてこの首落としてもらおうおもたんやけど、無理や言うし……」
「せやろなぁ」
「貢いだほうがええみたいやからな！なんでも一個言う事聞くわ！！」
ぐっと握りこぶしを作って、先程の悲しげな気風を吹き飛ばしたコネシマ
目をキラキラと輝かせてAを見る姿は、主人の名を待つ犬のようだった
「んで、これに対してAちゃんは？」
「えと……単純に出血量が多かっただけで、傷に関してはかなり浅いですのでご安心を」
「よかったやんシッマ」
「それと……怒ったりはしていません、むしろありがとう御座います」
Aは医務室で治療を行われながら、しんぺい神にコネシマのことを聞いた
Aに生命の危機を感じさせる役目として、コネシマが名乗りを上げたらしい
後からどれだけ罵倒の言葉を投げられても、心がないからなんとも思わない〜だとかなんとか
「あと、なんでもっていうやつは今度何か考えてお願いしますね……と、以上です」
先程までの無表情等が嘘のように、Aは優しい笑みで閉めた
──残すは一人である
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1611人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
檸檬 - めちゃくちゃ面白いじゃないですか。返してください、私の腹筋（）。番外編で夜中なのに「ゲルテェェェェェェェ！（感涙）」って叫んじゃいました。 (2021年5月23日 1時) (
レス) id: 1448aeacc9 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 最近更新が多くて嬉しいです。ありがとうございます。これからも応援しております。 (2019年10月14日 1時) (レス) id: c595f3c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
ホタテおいしぃ - 熱い展開になってきましたね！ (2019年10月5日 11時) (レス) id: 4b45e1db41 (このIDを非表示/違反報告)
nia(プロフ) - 更新待ってました！！！ (2019年9月29日 21時) (レス) id: dcff59daa3 (このIDを非表示/違反報告)
るるりぃ - ココラさんと同じく何故か胸が苦しくて・・医務室から逃げる場面から涙が出ました。更新頑張ってくださいね！みたら士さん！ (2019年8月28日 23時) (レス) id: 4b45e1db41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
