泣 ページ4
目が覚めると、知らない天井………ではなかった。
去年に見納めた天井ではあったけれど、見覚えはある。
中等部の、保健室の天井だ。
誰か運んでくれたんだろうな。お礼しなきゃ。
そう言いながら、現実でも流れていたらしい涙をぐしぐしと手の甲で拭った。
起きようとしてベッドサイドへと目を向ければ、
｢……………少女漫画みたいなことしてくれやがって｣
満くんがベッドに突っ伏して寝ていた。
ばーかばーか、そんなんだからリアコするんだし勘違いもするんだぞー。
これ幸いとばかりに頭の中でぶーぶー言っていれば、彼は目を覚ましたらしい。うっすらと目を開けた彼と目が合った。
｢…おはよう｣
｢はよ。……体は｣
｢一応大丈夫そう。あはは、君の言う通りぶっ倒れちゃったね、情けない限りだわ｣
苦笑してみせると、満くんがぽんぽんと、遠慮がちに私の頭を撫でた。
｢…どしたの？｣
｢いや、泣いてるから｣
｢ほんっと君そういうとこだぞ｣
ずびずびと鼻を鳴らしながらまた少し泣いた。
精神的に疲れていると、泣きたくなるのだが…まあ、今回は、彼の優しさに当てられたのもあるんじゃないだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ジンジャエール(プロフ) - ミツノさん» もちろんですもちろんです！ミツノさんの不良くん小説、また読めることを楽しみにしてます……！！！！！！ (2022年6月18日 8時) (
レス) @page4 id: 312345e99c (このIDを非表示/違反報告)
ミツノ(プロフ) - なんだかんだ自分も新しく満くんの夢小説書いてみたくなっちゃいますな！よつばちゃんとてもいい先輩なので、すごくうちの子と絡ませたい…もし、また書いたとき、またよつばちゃんをお借りしてもよろしいでしょうか？ (2022年6月18日 8時) (レス) id: b87457aa0e (このIDを非表示/違反報告)
ミツノ(プロフ) - 好きです。満くんの優しさが五臓六腑に染み渡る〜〜あ〜〜よつばちゃんまじめ…ちゅき…… (2022年6月18日 8時) (レス) @page4 id: b87457aa0e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ジンジャエール | 作成日時：2022年6月17日 22時
