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やらかした ページ16

言ってしまった………。

やらかした、これは…。

呪術界のことを何も知らない俺が口を出せた問題じゃないのに、偉そうな口をきいた。

それに…五条さんの、あの顔。


「………価値、俺よりも分かってたんだろうなあ…」


冷静になると、自己嫌悪しか出来ない。

しばらく呻いたあと、俺はゆっくりと立ち上がり、共有スペースへと向かった。


「お、思ってたより早かったね」


そう言って微笑む五条さんは、さっきのことを忘れたような態度をとる。

気を遣わせてしまった。


「……ごめん」

「ん?」

「…いや、呪術師って、危険職だし……俺が言うまでもなく、価値とか分かってるよなあって、思い直した」


俺がそう言うと、五条さんはぽんぽんと俺の頭を撫でた。


「いーのいーの。……僕も、その辺、言い方悪かったしね」

「…ん」


俯いていると、五条さんは空気を切り替えるかのようにパッと明るい声を出した。


「さーて!じゃあ、行こっか!」

「行こっか、って…どこに?」


キョトンとしてそう聞くと、五条さんは笑顔でこう言った。



「呪術高専、見学ツアー!」

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作者名:ジンジャエール | 作成日時:2021年5月9日 8時

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