206話「助けてくれたのは」 ページ25
何故こんなに混んでいる？？
珍しいな。サラリーマンの帰宅ラッシュに合うなんて。
端っこへ押しやられるやなんやで、もう電車の中はぎゅうぎゅうである。
あっつい……。
なんて、携帯も触れない状態で、首に伝う汗を我慢しながら呆然と立ってる。
と、その瞬間。
腰の辺りに違和感が。
サァッと血の気が引くのが分かった。
え、鞄とか当たってんの？とかのレベルじゃねーぞこれ。
がっっっつり触られてる。
手は次第に腰から尻へ、太腿へ移動する。
無理無理無理！！！！！
まじキモいって！！！！
え、いや俺男！！！！
帝丹高校の制服着てるじゃん！！男物の！！！
手はどんどん内腿へ迫ってきた。
「っひ、」
恐怖で思わず声を上げる。
周りに助けを求めようとも、座ってる人はスマホ＆イヤホンを付けてて無理。
後ろなんて振り向けません！！！！
端っこだから前にも人は居ない。
詰んだ。
降りる駅まで我慢すればいい。
そうだ、我慢。
我慢〜って、無理！！！！！！！！
だって内腿だよ？！！？！？
流石に我慢出来ないよね？？？？
セクハラ、とかの域超えてない？？？
「誰かっ、」
怖すぎて小さい音でしか声が出ない。
「〜〜〜〜〜っ、快斗っ…」
助けて。
嗚呼、ほらそうやって、すぐ彼を頼る。
情けない。
と、一瞬、自己嫌悪に浸った時。
「痴漢だな。次の駅で降りてもらうぞ。
ああ、勿論君もだが。」
「………っあ、」
バッと自分の口を閉じる。
馬鹿馬鹿馬鹿！！！俺って学習能力低すぎ！！
沖矢昴さんじゃない方の赤井さん。
つまり黒いニット帽を被った、完全なる赤井さんがそこにいた。
なんで貴方がここに！？！？！！
つか絶対怪しまれた！！！！！！
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沢 - めっちゃすごいです―ーーー、一気読みしてしまいました！これからのお話も頑張ってください！！応援してます。 (2021年1月5日 11時) (
レス) id: 9cb9dbbd4b (このIDを非表示/違反報告)
美術部 - ヤバイ、一気に読んじゃいました・・・もっと早くにこの作品に出合いたかったけど、読めて最高に嬉しいです！この小説を書いてくれた作者様、本当にありがとうございました！ (2020年8月15日 18時) (レス) id: dfab0f562e (このIDを非表示/違反報告)
とく - 最後まで読ませて頂きました。ひたすらに最高でした。リアルタイム(?)では見れませんでしたけど、この小説見つけられてよかったです！ありがとうございました。 (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの匿名 - オメガバース…知ってたんですね……めっっちゃ気が合いそう！！(小並感) シリーズ1から読ませていただいてます！素晴らしい語彙力だと思います。その語彙力10分の9ください() (2019年5月26日 19時) (レス) id: 16bc441f1e (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - 吸血鬼LOVE♪さん» いざ文字に起こされると恥ずかしいですね…笑笑 でもわざわざコメントありがとうございます！！！自分でも「え、ここでちゅーしていいの？」と自問自答しました笑笑 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2018年6月23日 1時
