205話「2回目相談室」 ページ24
翌日、大人しく学校へ向かう。
放課後、
「第二回！！A君えーっと以下略！！はじめまーす！！」
「略すなよ(笑)」
「また園子は…。」
「あー、鈴木さん、聞いてよ。好きじゃないと思ってたら好きな人だった。」
と、俺も楽しそうに話す。
この際、この恋愛相談室を十分に活用しよう。
実る方法では無く、諦める方法を知るために。
「なっっ！！！」
「おー、黒羽にやっと自覚症状が出たか。」
「長かったなー。」
「うん、俺もそう思う。」
クラスメイト男子2人がうんうん、と嬉しそうである。…何故？
「で？！それでA君の心境の変化は？！」
「んー、鈴木さん、怒るかも。」
「なっ、いいから言ってみなさいよ」
「早々と、諦めたく思ってます…。」
「はぁ〜？！」
ほら怒ったじゃん〜。
だって、相手は男で兄で、おまけに好きな人が居る。
勝ち目がゼロすぎて…。最早勝つつもりもない。
つーか勝てると思ってない。
「なんで？！」
「好きな人がいんだよ。その人。」
「なっ、これ、漫画で良く見る展開じゃない…」
なんだが嬉しそうだ。
何故に？
鈴木さんとかってやっぱ女の子だから少女漫画的な展開が好きなのかな。
「そんなの諦めないで略奪よ！！！」
きらきらした顔で言う。
いやあのね、
「もし、俺の好きな人とその人の好きな人が両想いだったらどーすんの？」
「ちょっと待て、黒羽。お前の好きな人Aが、Aの好きな人と両想い？？」
「うーん、そんな感じ…だと思う。」
「……なんか、大変な恋してんな。」
「俺もそー思う…。」
と、ため息を着く。
まぁ好きになった相手が相手だ。
昨晩も一緒に寝るとかドキドキしすぎて死ぬかと思った。
自覚症状って怖ぇ…。
再び大きなため息を着く。
勝手に快斗の好きな人は中森さんだと思ってるだけなんだけど。
「あー、なんか言ったらスッキリしたわ。ん、ありがとな。電車もあるし、俺帰るわ。」
「いいのよ！私とA君の仲じゃない！！」
「ははっ、頼もしいよ。じゃーな。皆も、ありがと」
ひらひらと手を振って帰る。
さっさと帰ってふて寝しよう。
言ってなかったが因みに俺は電車通学である。
そして部活には入ってない。
7:30に家を出て歩いて駅へ向かい、
7:40の電車に乗って8:00くらいに降りて歩いて帝丹高校へ向かう、的な。
帰りの電車も結構あるから自由な時間に帰れる
都会最高である。
さー、帰ろ。
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沢 - めっちゃすごいです―ーーー、一気読みしてしまいました！これからのお話も頑張ってください！！応援してます。 (2021年1月5日 11時) (
レス) id: 9cb9dbbd4b (このIDを非表示/違反報告)
美術部 - ヤバイ、一気に読んじゃいました・・・もっと早くにこの作品に出合いたかったけど、読めて最高に嬉しいです！この小説を書いてくれた作者様、本当にありがとうございました！ (2020年8月15日 18時) (レス) id: dfab0f562e (このIDを非表示/違反報告)
とく - 最後まで読ませて頂きました。ひたすらに最高でした。リアルタイム(?)では見れませんでしたけど、この小説見つけられてよかったです！ありがとうございました。 (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの匿名 - オメガバース…知ってたんですね……めっっちゃ気が合いそう！！(小並感) シリーズ1から読ませていただいてます！素晴らしい語彙力だと思います。その語彙力10分の9ください() (2019年5月26日 19時) (レス) id: 16bc441f1e (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - 吸血鬼LOVE♪さん» いざ文字に起こされると恥ずかしいですね…笑笑 でもわざわざコメントありがとうございます！！！自分でも「え、ここでちゅーしていいの？」と自問自答しました笑笑 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2018年6月23日 1時
