･･････8 ページ45
〈No side〉
優雅で捉えどころの無い動き｡
スケートリンクを滑走するが如くロボロは群がるディシビの間を縫うようにすり抜けた｡
虹色に光る刃を纏った脚はディシビの頭部や脚部に一蹴り入れる度､血を飛沫いた｡
「Aは!!龍姫音寺通りを南下──あ､曲がった!!!ブティックアンフィーを右折!!!!」
軽快な動きで大通りの交差点へ出たロボロはAが向かった先を指さし､後方へ伝達した｡
その伝達がグルッペンの耳に届いた時には既にAの姿は無かった｡
「分かった!お前は離れすぎない程度で引き続きAを追え!!!」
グルッペンの指示に親指を立て"了解"と合図を送り､交差点を右折したロボロの姿は見えなくなった。
「思っていた以上にAさんとの距離が開いています!!回避重視で戦闘を組みたて躱せる奴は無視で!!」
エーミールが全体指示を出すが飛行音に釣られたディシビは多く､ディシビ数体との交戦を数メートル置きに余儀なくされた｡
ギリギリの追跡戦が続くこと約十分､距離にしておよそ一キロメートル程進んだ地点｡
窓ガラスが割れ､植物の蔦が絡んで廃れた小さいホテルの入口付近にコンテナは落下していた｡
ホテル付近に人影はなく､他の【生存組織】メンバーよりもいち早く､wrwrdが到着したと伺える｡
しかし人間に限らないのであれば真の一番乗りはディシビだった｡
飛行音に合わさりコンテナの落下音に寄せられて二十数体のディシビが群がっておりAが前衛特攻､ロボロが前衛支援として死闘になっていた｡
『チッ!!』
順番に敵数を減らそうと斬り込むも多勢に無勢で踏み込み切れずに一歩引いての防戦一方を繰り返している｡
いわんやロボロにおいても同じである｡
「Aとロボロに加勢する!!全軍で撃滅するぞ!!!!」
「「「「「「「「「「「了解!!!!」」」」」」」」」」」
完全に人類に勝ち目がない対戦カードだが盟主であるグルッペンの命令は突撃だった｡
幹部の各々も一点の曇り無き受諾をする｡
「全軍前進ー!!!!!!!!!!!!」
妙に楽しそうなグルッペンの合図が周囲に響き渡った｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お星 - お久しぶりに見たらすごくなんかなんかねえっと発狂したうん！ (2020年9月26日 14時) (
レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 更新されてたからまた来ましたけど、超面白い……超好き( 超唐突 ) (2019年10月10日 21時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
まんまる(プロフ) - すごく面白いです…。続きが気になります！応援してます！無理しない範囲で更新してくれると嬉しいです！楽しみに待ってます！ (2019年7月28日 20時) (レス) id: 6af86988b7 (このIDを非表示/違反報告)
注射器(プロフ) - d！でこういう話は新しいですね…。文章も読みやすく、ストーリーも続きが気になるような素敵なもので凄いです……。 (2019年7月24日 18時) (レス) id: 91a8b31b94 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - ふぁー！！！はよ続き読みたいです！！！チノたんも居るの嬉しいです！！！！！マンちゃんの事さらに好きになりました(( (2019年7月12日 2時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みー
| 作成日時：2019年7月10日 0時
