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仲野「あー！見つけた！」
静まり返った廊下に、聞きなれた声が響く。
白衣を着た仲野先生が、焦ったように駆け寄ってきた。
仲野「お前はなにやってんのほんとに。」
仲野「自分の状況わかってる？」
『といれに、…いきたくて、』
…わからない。
仲野「それならナースコール押せばいいでしょうよ。」
『トイレくらいでナースコールなんて、』
どうして先生は、私を救おうとしてくれるのかが。
仲野「そんなの今更でしょ。何回もあるでしょ。」
ほろりと零れた涙を、先生が親指ですくう。
いつも私を助けてくれる、温かくて厚みのあるその手。
仲野「まったく。熱出すといつも不安定になるんだから。」
頭を優しく撫でて、私のすぐ隣に腰を下ろす。
ゆっくりと、彼に体重を預けた。
仲野「また1人でなんか溜め込んでんだろ。」
仲野「おじさんで良ければ聞きますけど？」
先生の体温が、じんわりと伝わってくる。
『このまま…アイドル続けていいのかな、』
『もうあきらめて、死ぬのを待ってた方がいい？』
『もうね、誰にも迷惑かけたくないの。』
だんだんと呼吸が荒くなってきて、
それに気づいた先生が私を抱き上げた。
そのまま病室まで私を運んで、
ベッドにゆっくりと寝かせてくれる。
布団をかぶせて、機械をもう一度私に繋いだ。
仲野「人に迷惑かけんのなんて当たり前だろ。」
仲野「誰にも迷惑かけないで生きられる人間なんて居ないんだよ。」
一通り全ての機械をセッティングして、
彼はベッド脇の椅子に腰を下ろす。
仲野「人生は1回きり。」
仲野「その長さだって自分には決められないし、」
仲野「明日終わってもおかしくない。」
仲野「だったらさあ、」
1粒だけあふれた涙を、彼は拭った。
仲野「自分の好きなように生きなきゃもったいないでしょ。」
優しい微笑みに、言葉にはできない安心感をおぼえる。
私が不安な時、いつだって彼はこうして話を聞いてくれた。
仲野「医者としては治療を最優先にして欲しいけど、」
仲野「おれ気づいちゃったんだよなあ。」
一瞬逸らしたその視線を、もう一度私に向ける。
仲野「"Hey! Say! JUMPには、お前が必要だ"。」
嬉しすぎるその言葉に、次から次へと涙がこぼれた。
だいすきな彼らの笑顔が、脳裏を駆け巡る。
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せな(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます！ご心配おかけしてしまいすみません…！！無事に完結できるよう頑張りますね〜！！温かいお言葉ありがとうございます！！ (2022年3月4日 15時) (
レス) id: b638a60bdd (このIDを非表示/違反報告)
まい - こんばんは！前回コメントさせていただいたものです。最近小説をちょこちょこ見に来てるのですが、更新されてないようで心配してます（焦）。是非最後まで、完結まで見届けたいと言う気持ちがあるので続き待ってます！！でも無理なさらず！お待ちしてます。 (2022年3月3日 23時) (レス) @page48 id: 8f49d2e699 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 莉咲さん» コメントありがとうございます！！マイブームだなんて嬉しすぎます〜！温かいお言葉ありがとうございます。 (2021年12月25日 10時) (レス) id: b638a60bdd (このIDを非表示/違反報告)
莉咲(プロフ) - こんばんは、初めてコメントさせて頂きます。夜寝る前にこのお話を読むのが最近のマイブームになっています。次の更新も楽しみにしています。頑張ってください！ (2021年12月23日 23時) (レス) @page36 id: 831d42e079 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです！温かいお言葉とても励みになります〜！ありがとうございます！！ (2021年12月13日 11時) (レス) id: b638a60bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せな | 作成日時：2021年11月21日 15時
