リボンを解いて (ページ13)

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#B少年ページ13

「おはようございます」

誰もいないレッスン場

今日はB少年だけでレッスン

「はぁ、」

藤『おはようご、…誰』

藤井くんがなぜそう言うのかは

ポニーテールをしていないから

髪の毛全部下ろしてて

家出るとき誰にも会わなかったから

藤『え、A！？』

「なに、」

藤『なにがあったの？』

これで外を歩くのは10代になって初めてかも

ファンにはバレたけど

〈Aちゃんですか？〉

「はい」

〈髪の毛下ろしてるの可愛いですね！〉

「ありがとうございます！」

〈握手いいですか？〉

「全然いいですよ！」

みたいな

まぁ、ファンに見せるのは初めてかも

「何にもない。ただ…」

藤「ただ？」

「癒しが最近なくて」

藤「Aの癒し担当って作ちゃんじゃ？」

「作ちゃん最近会えない、」

藤「Aが遅く起きるからでしょ」

「でも、目が疲れて、もー無理」

藤「僕はー？」

「今なぁくんの気分じゃない」

藤「はぁ、」

金「おはよう」

藤「あ、一世おはよ。あ、一世は？」

金「なにが？」

「ダメ、作ちゃん」

藤「だめだこりゃ」

みんな(B少年)が来てレッスンを始める

クリエはすぐそこ

「やべぇ、」

岩「どうした～？」

「ここわかんなくて」

岩「ここはこーだよ」

綺麗にステップを見せてくれる大昇

「そーか、…ありがと、」

龍我side

岩「なんであんなに元気がないの？」

藤「なんか癒しがないらしい」

岩「休憩しないのかな？」

浮「あの調子だと、」

那「しないね…」

水分は最低限しか取らず

ずっと鏡とにらめっこ

金指と目を合わせる

金「そろそろ行く？」

佐「うん」

呼吸が浅いAに声をかけた

髪を解いてるから、テンションが下がっているのがわかる

佐「A～…」

「んー？」

金「休もうよ」

「だめだよ、こんなんじゃファンの子に見せられない」

Aは完璧主義

だから自分が納得いくまでやる

金「じゃあ座るだけ座って」

佐「少しでいいから」

「…わかった、」

移動できる椅子を持って来て座らせる

妹の髪の毛を結んでいたから

慣れた手つきでいつものポニーテールにする

金指と俺で買ったB少年のメンバーカラーが

全部入ったリボンを付ける