シスコンな兄とツンデレな妹とその仲間達part3【浦島坂田船】

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志｢…｣

『…』


そう。

あのバカは、シスコンで鬱陶しいくせに、ライブに行っても気づきやしない。

未だに私がうらたん一筋だと思っている。


『…まぁ、お兄ちゃん割り切ってるとこあるから』

行くも行かないも私の自由。

いつもそれらしい理由をつけてるから、きっと来てるなんて思ってない。

だから、お兄ちゃんは気づかない。


志｢変なとこで鈍感よな…Aを見つけんの得意なくせに｣

う｢それだけライブに集中してるんだろ。

とにかくAちゃん、次のライブは行ってあげなよ。

俺達も待ってるから｣


『…分かり、まし、た』




,




う｢そういや、Aちゃんは俺一筋じゃないの？｣

『…え』

う｢ずっとこたぬきって聞いてたから。

センラーなんだと思って｣

『い、いやいや別にセンラーってほどじゃ』

う｢俺とセンラどっちの方が好き？｣

『は、はい！？』


う｢どっち…？｣

と顔を覗き込んでくるうらたん。


『っ…う、うらたさん…です』

う｢ん。いい子。ありがとう｣

私の頭をそっと撫でる。


『っ〜！』


(ほんとそういうのずるいってば！！)

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