30 ページ31
数日後
｢──────でしょ？──なさいよ！！｣
｢なんで───だ！？俺の───────にすんな！｣
部屋で荷物を片付けていたら、下の階からそんな声が聞こえた。
(また…？)
私は呆れ半分、イラつき半分で階段をおりた。
『ねぇ、何してるの？うるさいんだけど』
｢何って、この人が書類を出さないのよ｣
と両親が書類らしき紙を取り合っている。
(いい大人が何してるの…)
｢だからって勝手に持っていくやつがあるか！｣
｢何よ。言ったところで渡さないでしょ！？｣
｢そんなことない｣
｢よくそんなこと言えるわね｣
『うるさいってば…渡せばいいじゃん』
｢これは大事な書類なんだぞ！渡せるわけないだろ！！｣
どうやら頑なに渡したくないらしい。
『ならコピーすれば？それならよくない？』
｢なんでそんなこと…｣
｢Aの言う通りよ。コピーさせて？｣
｢だいたい何に使うんだよ｣
｢そんなの私の勝手でしょ？｣
｢そんなわけないだろ！｣
｢いいからコピーさせなさいよ！｣
｢なら１回返せ！｣
｢そしたらさせてくれないでしょ！？｣
｢いいから返すのが先だ！｣
｢どうしてよ！｣
書類を取り合う姿は、大人とは思えなくて、無理矢理にでも取り返そうと、意地でも返さないとする姿はバカバカしい。
しかも、父が触れるのを嫌がるなんて。
この間まで一緒にいた夫婦とは思えない。
もう、見ていられない。
『いい加減にして！！そんな書類ごときでケンカしないでよ！嫌なことされたくなかったらするな！！』
ダッ
私はその場から逃げ出した。
後ろから声が聞こえたような気もするけど、無視して走った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沖瀬アオ(プロフ) - まぁささん» わぁあ！？すみません、気づきませんでした！教えてくださってありがとうございます<(_ _*)>訂正しましたので、これで大丈夫だと思います(もしまだなってたりしたら教えた貰えると助かります…) (2018年7月1日 16時) (
レス) id: 6a612532f8 (このIDを非表示/違反報告)
まぁさ - 名前が茜？っていう名前のままなんですが... (2018年7月1日 16時) (レス) id: cd1e3819fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
