零時の鐘が鳴る頃に

64｢夢｣ ページ18

カフェに着くと、まだ相手は来ていないようで、4人がけの席に志麻さんと並んで座った。

カフェに入ってからスイッチを切り替えたのか、なにも話さなくなってしまった彼を横目に見て、会社で見た夢を思い出していた。

(どこか、あの人に似ているような…)

ぼんやりと思い出していくうちにはっきり見えてきた。本当に夢だったのかと疑うくらいはっきり覚えているのだ。

夢から覚めた瞬間は全然思い出せなかったのに、と不思議に思いながら、夢の流れに沿っていく。


まず、場所…

白を基調とした柔らかな雰囲気の部屋。白い壁に、木製のドア。木製のテーブルには白のテーブルクロスがひかれ、真ん中にはリンゴやバナナが置かれていた。他にも白いソファや、観葉植物があった。隣にはキッチンがあり、何やらいい匂いが漂っていたように思う。


そして次に人物。

顔は見えなかったが、キッチンに誰かいるようだった。

顔を見ようとして動こうとしたが、動けなかった。視点は変わらないらしい。

そこで現れた背の少し低めの男性。眠たそうに欠伸をして、寝起きなのか寝癖をつけて、部屋に入ってきた。それにキッチンにいた人が反応した。

｢おはよ！寝癖ついてるよ？｣

その声は少し高めの声で、若い女性のものらしかった。

｢おはよぉ…ぇ、まじ…？あー…後で、直して…｣

そう言いながらイスに座って、机に突っ伏した。

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ちょっと調子でてきました沖瀬です。
急にたくさん出したり全く出さなかったり繰り返すかもしれませんが、自分のペースで進ませて行きますのでこれからもどうぞよろしくお願いします！

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