君のためなら ページ10
松村サイド
『ほくちゃんごめん、待った?』
松村「んーん、全然。俺が早く着きすぎただけだから」
『今日も優しいねえ』
松村「うるさ、、(笑)ほら、行こ。」
『はーい』
最近また塞ぎ込んでいるような雰囲気が気にかかって、サマパラが始まる前にAとゆっくり話す機会を作りたいと思った俺は、彼女が好きだと言う古着屋巡りに連れ出した。
ちょっとくたびれた細身のオーバーオールにグレーのスニーカー、ポニーテール姿で待ち合わせ場所にやって来たAは今日も世界で一番輝いていた。
俺がAに合わせて歩く速さを遅めると嬉しそうに笑う。
そんな些細なことが可愛くて仕方ない。
『ていうか、ほくちゃん今日リハ無いの?』
松村「うん。Aは?」
『わたしは朝からちょっとだけやってきた。』
松村「どう?今年のサマパラ」
『んー…まあ、、見たら分かるよ(笑)』
松村「、、そっか。」
『あ、着いた!ほくちゃんほら、楽園に来たよ〜!』
松村「ふはっ(笑)そんな慌てなくても逃げねえよ(笑)」
『だって、素敵な洋服がここに眠ってるのかと思ったら早く見たいやん?』
松村「はいはい。興奮しすぎて俺から離れんなよ」
『もう、、子供じゃないんやから(笑)』
目的地に着いた途端キラキラと目を輝かせて俺の腕を引っ張る。
普段はもっと大人っぽく見せてるくせに、ある程度気を許した奴の前ではこんな風に無邪気な姿を見せてくれるもんだから、自分は特別なんじゃないか、、なんて勘違いするんだよ。
Aにそんな気がイチミリも無いことくらいよく分かってる。
Aにとって何より大切なのは仕事で、仲間だ。
『なあ見てほくちゃん。これほくちゃんに似合いそう!あ、これも、ほら合わせて?』
松村「俺の服見てたのかよ(笑)」
『違うけど…ぱって目についたのがほくちゃんに似合うやつやったんやもん、、』
松村「そんな顔すんなって。こっちにあるやつ、A好きそうだけどどう?」
『あ、ほんとだ…』
松村「このワンピースとか、Aっぽい」
『ふふ、、似合う?(笑)』
松村「うん、似合ってる」
『えっ、ほくちゃんが簡単に頷くの珍しい!(笑)どうしたん?(笑)』
松村「なんもないって(笑)気分気分」
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らる(プロフ) - 茲気» コメントありがとうございます。心情描写などは特に力を入れてなるべくリアルを追求しているのでそのお言葉本当に嬉しいです。これから先も色んなことが起こる予定ですが、ドキドキしながら楽しんでいただける作品になるよう更新頑張ります! (2021年4月18日 12時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
淼(プロフ) - 本当に当時彼女がいたかのように思えるぐらい細かい描写が多く、数年前を勝手に思い出しています。これから先明るい方に進むのか加入組とはどうなるのかなども楽しみにしています!大変なご時世ですので、体調に気をつけながらこれからも素敵な作品を作ってください。 (2021年4月18日 1時) (レス) id: a1ca234ad0 (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - 葵音さん» 初めまして、コメントありがとうございます。このお話は細かい設定まで考えて書いているのでそう言っていただけて本当に嬉しいです!これからも感動して頂けるお話が作れるよう頑張ります! (2021年4月7日 12時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
葵音(プロフ) - はじめてコメント失礼します。私らるさんの作品読むと必ず泣いてしまって、一つ一つがとっても繊細に作られていて大好きです。この作品も他の作品も更新楽しみに待ってます!無理のなように頑張ってください!応援してます (2021年4月4日 23時) (レス) id: c470cd415d (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - よーこさん» え〜!このお話きっかけなんて本当に光栄です。ありがとうございます!今後も楽しんでいただけるよう更新頑張りますね。 (2021年4月4日 16時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らる | 作成日時:2021年3月13日 8時