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「今帰りか。A」

「あ、織田さん。織田さんも今帰りですか?」

「否、今やってるのが最後の依頼なんだ」

「依頼……確か何でも屋何ですっけ?」

「嗚呼。今は猫探しをしている」

「猫探し」

マフィアに所属しているとは思えない程の平和な依頼に、頭の中でこの人本当にマフィアなのかと思ってしまう。
まあ、最下級構成員?とからしいし、言い方は悪いが、様に下っ端って事なのだろう。だからそういう任務なのかもしれない。

「俺も手伝っても大丈夫そうな類だったら、手伝いますよ」

「善いのか?」

「ええ。一人より二人の方が早く済むでしょう」

そんなこんなで俺と織田さんは一緒に猫探しをすることになった。
顔を見られるとアレかもしれない、と織田さんが取り出した帽子を被せられて一緒に探す。
鈴が付いた首輪を付ける黒猫探しが今回の依頼との事らしい。

鈴の音が聴こえないかと耳を澄ませてみたり、猫が居そうな場所を探してみたりするものの、横浜という街は大きいものだから探すのには一苦労だ。

「お前は、」

「はい?」

「マフィアと居て、恐ろしいと感じた事はないのか」

唐突に切り出された話題に、歩を進めていた足は止まる。人気の無い路地裏で、俺と織田さんの時間は静止した。

「怖くても、マフィアでも、其れは俺にとっては拒む理由にはなりませんよ」

「……普通の人間は、恐れるものだろう?」

「まあそりゃ怖いですよ。太宰のマフィアでの顔も見たことがあります。けれど、例えマフィアでも、俺と変わりない年相応で、子供らしい処もあるって、知ってしまった」

「………」

「その太宰が紹介してくれた貴方の事も、信頼はしているんです。織田さん」

確かに太宰は恐ろしい人間なのだろう。
けれども、俺も太宰もお互いにお互いの事で絆されているのは自覚済みだ。
其処まで来ているのに、後少しのはずなのに、如何しても俺と、俺と太宰は、

「……其処まで絆されていて、信頼している癖に、お前達は友達に踏み込めないんだかな」

「……心でも読んだんですか」

「ずっと思っていた事だ」

俺の頭を撫でるこの人の手は心地良い。
天然だけれど、この人はちゃんと人を見ている。俺と太宰の事も。踏み込めていない事も。何もかも。

暫くそんな事をしていたら、奥の方から鈴の音が聴こえて、其処で件の猫を見つけたところで、その猫を追いかけ回す事となった。

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(プロフ) - 勿論不快にさせた事実は変わりませんが、改めまして女狐呼びは後日修正させていただきます。公式からの呼び名がもし出たらその際はまた変えるかもしれないです。今回はお騒がせしてしまい申し訳ありませんでした。 (2019年7月28日 1時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ららさん» 妲己、というのもよく考えたら失礼かなと思ったので追記を。前記の通りキャラを貶す意図はなく、クリスティ爵の残酷な面が垣間見える彼女の言葉一つで街を焼ける、といった権力の強さに狐であった妲己のようだ、といった自分の解釈もあります。→ (2019年7月28日 1時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 呼び方の方は後日修正させていただきます。コメントありがとうございました。 (2019年7月27日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 誤解を招くようですが、クリスティ爵はとても好きです。映画で動いて声もついたのは本当にとても嬉しかったです。映画のイメージで「こう言う感じの方かな」と言ったイメージが先走ってしまって申し訳ありません。それと夢主持ち上げ、というよりはその辺の→ (2019年7月27日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ららさん» といった意味で女狐呼びをさせていました。軽率にしてしまい申し訳ありません。情報が少ない方なので、私なりの解釈等も混ざってしまい、呼び方等に不快な思いをさせてしまって申し訳ないです。決してキャラを貶すために使ったものではありませんでした。→ (2019年7月27日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年11月13日 18時

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